出版社内容情報
メディアの多様化それ自体が、発せられた内容よりも、現代人の知覚を拡張し価値観を変える――新時代を象徴するベストセラー、新訳。
【著者紹介】
1911年カナダ生まれ。1951年に最初のメディア論『機械の花嫁』を刊行、独創的な研究を始める。著書に『グーテンベルクの銀河系』、『メディア論』など。1980年、死去。
内容説明
メディアの多様化それ自体が、発せられた内容よりも、現代人の知覚を拡張し、価値観を変える―マクルーハンが展開したこの「メッセージ」を、本書は、ヴィジュアルとテクストのミックスによってパフォーマティヴに体現する。新しい時代の幕開けを象徴するベストセラー、待望の新訳。訳者と日本語版デザイナーによる詳細な「副音声解説」を付す。
著者等紹介
マクルーハン,マーシャル[マクルーハン,マーシャル] [McLuhan,Marshall]
1911年生まれ。カナダの英文学者、メディア・文明批評家。独自のメディア論を発表し、1960年代にマクルーハン旋風を巻き起こした。1980年没
フィオーレ,クエンティン[フィオーレ,クエンティン] [Fiore,Quentin]
1920年生まれ。グラフィック・デザイナー
門林岳史[カドバヤシタケシ]
1974年生まれ。関西大学文学部総合人文学科映像文化専修准教授
加藤賢策[カトウケンサク]
1975年生まれ。アート・ディレクター/グラフィック・デザイナー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
匙
16
かっこよかったね。電子メディアの時代は全てが同時に生起し、あなたに接触するという話は、古い本なのにネット社会の話みたいだった。ギブソンの生態学的知覚論の話を思い出したりもした。2022/09/29
はなよ
14
ページがめくりにくいのと巻末の余計な解説が欠点だけどおおむね面白かった。2018/09/17
またの名
13
「……マッサージ?」「そのとおり!」視覚的にいろいろ遊んだポップな構成と半ばふざけたメディア論の大御所の言説らしきものが、純粋な理論書ともとれない奇妙な本を形成。印刷技術が育んだ著者という観念が、凡人によるアイデア盗用つまりコピー技術によって突き崩され始めた時代に、あらゆるメディアが人間の心的または身体的能力の拡張なのだとポジティブに謳う。良い面だけでなく例えば自ら印象操作を駆使しながら相手に印象操作されていると訴えることをアメリカはじめ国のトップが躊躇なくできるようにした面も、現代では外せないポイント。2017/03/24
サイバーパンツ
11
名著。マクルーハン理論を、絵や写真、タイポグラフィと共に凝縮した、視覚的にも楽しい一冊。前著『グーテンベルクの銀河系』や『メディア論』を事前に読んでいると、そこで出てきたマクルーハン理論が、パロディを交えて書かれているのに気づけるので、ニヤリとできる。というか、読んでないと、本書はただの面白ビジュアルな本としか理解できない。2016/08/02
donut
6
メディアが人間の心的ないし身体的な能力の拡張であること、識字文化の発達により生み出された視覚的、直線的な思考が、電気技術の発展した現代ではもはや成り立たず、未開人がかつて身を置いていたのと同じ聴覚的な世界が復活すること、芸術が人間のあらゆる感覚を平衡に保つための教育機械として作用すること、などを写真やイメージを多用し「ユーモアを用いて学ぶ」本。付録の副音声解説がかなり丁寧で、これを読むとマクルーハンがいかに博識で機知に富んだ人だったかがわかる。2019/03/09
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