内容説明
バタイユ、ブランショらとともに二十世紀フランスの文学・思想シーンで異彩を放ち続ける巨星クロソウスキーの主著を新鋭たちが四十年目の新訳。ドゥルーズに決定的な影響を与えたふたつのニーチェ論はじめブランショ、バタイユ、ジッド論などを集成。神学を基礎にすえつつ、霊と肉を奇妙な仕方で錯綜させる「不吉」な思考がいま甦る。
目次
1 ニーチェの『悦ばしき知識』におけるいくつかの基礎的主題について
2 ジッド、デュ・ボス、悪魔
3 クローデルとジッドの往復書簡の余白に
4 バルベー・ドールヴィイ『妻帯司祭』への序文
5 ジョルジュ・バタイユのミサ(『C神父』について)
6 言語、沈黙、共産主義
7 モーリス・ブランショについて
8 ニーチェ、多神教、パロディ
著者等紹介
クロソウスキー,ピエール[クロソウスキー,ピエール][Klossowski,Pierre]
1905年、パリ生まれ。2001年没。30年代にはバタイユらと「コントル・アタック」「無頭人」などに参加。神の死後の世界におけるアナーキックな人間共同体の在り様を模索。戦後、小説家、画家、翻訳家、思想家として活動
大森晋輔[オオモリシンスケ]
1975年生まれ。フランス文学専攻
松本潤一郎[マツモトジュンイチロウ]
1974年生まれ。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ex libris 毒餃子
5
最後の章は分かりやすかった。あとは・・・。2021/11/13
代理
3
『喜ばしき知識』と『力への意志』『ツァラトゥストラ』を中心に論じるニーチェ論。俳優というキーワードにこだわるのは面白い読みだと思った。けど、文章読みにくいしいみわからない。2013/06/14
ULTRA LUCKY SEVEN
1
ニーチェ論。これが最もニーチェについて書かれた文章でいいかも。これをもとにドゥルーズは「ニーチェと哲学」を書いた。2011/10/15
ぴこ
0
要再読2013/09/14
またの名
0
感激! 神学的で高尚な香りを漂わせつつ怪しげで不埒な思想を語りだす文章、こういうのを探していた。スコラ的と訳者が解説している文体が、語られている内容とその雰囲気にマッチしている。キリスト教と共産主義の狭間で言語について哲学したパランについての考察が、ノーマークだったのに意外に面白くて得した気分。二つのニーチェ論もなかなか味わい深い。もっとクロソウスキーをフォローしたくなった。2012/12/22
-
- 和書
- 感覚統合とその実践