内容説明
飛ぶ鳥落とす勢いのヴィクトリア朝大英帝国で、ひたすらセックスに没頭した紳士がいた。幼児期の女中との戯れ、少年時代の初体験、大人になっての娼館通い、中年以降の処女への執着…総数なんと千二百人以上の女性との繋逅を克明に記録し、「たいへんな本」と故・開高健氏を驚愕させた究極の性のルポルタージュを詩人・田村隆一の名訳でおくるダイジェスト版!作者不詳。
目次
1 戯れと観喜…幼児期から少年時代へ(幼児期の幼cunt;自涜の驚異 ほか)
2 お楽しみはこれから…青年時代(ウォータールー街のフランス女;地主屋敷での冒険 ほか)
3 百花繚乱…中年時代(忘れてきた雨傘;新局面打開 ほか)
4 艶舞は果てしなく…初老時代(退役将校夫人の過去の秘密;娼婦サラとの特異な交観 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiro
2
始めの百数十ページ、つまり第一章を終えて、この先読み進める必要があるかと自問し、止めることにした。この手のものとしては描写がしっかりしていて、具体的であけすけな話の連続は一応楽しめるのだが、さすがにこれがあと400ページ以上続くのは如何なものかと思う。著者の性の蘊蓄や様々な女性たちの生き生きとした振る舞いは興味深いが、巻末の小池滋氏の解説にある通り結局のところ同じ事の延々たる繰り返しなのだ。あるいは毎日少しずつ拾い読みするのならいいのかも知れない。少なくとも集中して通読するには向かない。どっかりする。2019/12/24
わす
0
近代の男が何に興奮するのか知りたくて読んだ。印象的だったのは男が女の陰毛に惹かれている点で、娼婦の呼び込みでも陰毛がたっぷり生えていることを売りにしていた。主人公の注目は性器を中心とした下半身に偏っていて、乳房のまつわる描写はそれほど多くない。現代よりもフェラのハードルが高く、口内射精は娼婦ですら未経験。アナルセックスにいたっては、やったことがバレれば娼婦仲間にも軽蔑されるという。2024/12/27