内容説明
今世紀初め、シベリア・ウスリー地方の探検調査にあたったアルセーニエフは、密林のなかで原住民の猟誌デルスー・ウザーラと出会い、強くひきつけられる。シベリアの大自然のなかで獣も鳥も魚も、密林の生き物たちすべてを、ひとしく「ヒト(人)」とみなして共棲するデルスーに、アルセーニエフは高貴な人間性をみいだし、深い畏敬と愛情をこめてデルスーを活写する。
目次
デルスー・ウザーラとの出会い 1902年の探検(ガラス谷;デルスーとの出会い;イノシシ狩り;朝鮮人村での出来事 ほか)
デルスー・ウザーラとの再会 1906年の探検(ウスリー江をさかのぼる;旧信徒の村へ;山越え;河から海へ ほか)