内容説明
シカゴの一匹狼、私立探偵ポール・パインは、ある名家の老女主人に呼びつけられた。娘が脅迫されているのでカタをつけてくれというのだ。事情を詳しく説明もせず、高飛車にいう老女に、パインは一度は断わる。だが翌日の夜、前任者の探偵ジェルコの妻から電話がかかってきて…。ハメット=チャンドラーの遺産を継承し、熱狂的なファンをもつエヴァンスが綿密なプロットと味わい深い文体で綴る、正統派ハードボイルドの傑作。ポール・パインの栄光シリーズ完結篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mordidaman
2
シカゴの私立探偵ポール・パインの第4作にしてシリーズ最終作、シリーズ中最良かと。1957年作だが、wikiではもう1作あると記載されている…本当か? 街を牛耳る名家の女主人からの調査依頼を受けたパイン。一旦は依頼を断るのだが、前任者の探偵の妻からの電話で… と始まる物語。孤高の探偵パインと怪しすぎる関係者、王道ハードボイルドアクション、登場する女性は多彩と言うか、癖があり過ぎたり魅力的だったり。幾度もの危険を潜り抜けたパインが辿り着いた真相とは? 本作はその綿密なプロットが実に魅力的な作品でした。2025/09/24




