出版社内容情報
音楽で得られた感動は永遠のもの。
世界的音楽家によるポップ・ミュージック・ガイド
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音楽もファッションも衝撃的だったビートルズ、映画音楽の天才バカラック、声を聴いているだけで悲しくなるニール・ヤング……。さらにYMO「ライディーン」製作エピソード、初ソロ・アルバム『サラヴァ!』の影響源など、自身の来歴と音楽活動と重ねながら語り尽くす、珠玉のポップ・ミュージック・ガイド。
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■天辰保文による9000字の書き下ろしを増補
「この本を作るにあたって、大きな力を貸してくれた、古くからの友人であり、尊敬する音楽評論家である天辰保文さん。彼と長時間じっくり話ができたことは、望外の喜びでした」(高橋幸宏による「まえがき」より)――高橋の聞き手となって本書を構成した音楽評論家の天辰保文による文庫版書き下ろしを増補しました。新書版が刊行された2012年から2023年までの高橋幸宏の音楽活動を、身近な距離感で併走した天辰の視点から紹介します。
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■鈴木慶一による解説を増補
同世代の友人で、ビートニクスで高橋幸宏と音楽活動をともにした音楽家・鈴木慶一が文庫解説を担当。幼年期の無国籍な音楽体験、ビートルズと映画音楽、どこかに必ずポップが宿る感性、相手の音楽性を引き出す力、ボーカリストとしての魅力など、高橋幸宏の音楽家としての魅力に迫ります。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
17
幸宏のデビュー『サラバ』は発売してすぐリアルタイムで聴きました。好きな曲は教授作の「エラスティックダミー」そしてラストの「プレゼント」←ラジのコーラスが素晴らしい! です。気に入りすぎて当時高校時代一足先に東京の大学に決まった先輩にプレゼントしました。この本での曲に対する思い、エピソード、実に興味深いです。テクノドンの「イトレメルリ」はブライアン・イーノの『アナザーグリーンワールド』の「サムバーレプティルズ」にソックリと思ってたら、99ページに、しっかりヒントにして作りましたと有りました。マンマやない?2025/08/10
unterwelt
0
サディスティック・ミカ・バンドやYMOなどで活動した著者の音楽遍歴を語った本であると同時に、音楽論でもあり回想録。佐々木敦が『ニッポンの音楽』でYMO(特に細野晴臣)を「リスナー型ミュージシャン」と定義していたが、高橋幸宏も同様に海外の様々な音楽から影響を受けて自分の音楽を作っていたことが分かる。しかしフュージョンミュージックはちょっと苦手と書いているが、『黒船』のM4~M6はかなりフュージョンだと思うのだがなぁ。あれは高中正義の個性だったのだろうか。2025/08/13