出版社内容情報
悪いのは不倫した「僕」だってもちろんわかってます。でも……。胸の奥でざわつく本音がスパークする表題作「嫌いなら呼ぶなよ」。プチ整形を明かしたら職場で執拗にいじられた「私」。吹っ切れて一発逆転を狙ったら、まさかの大成功?(「眼帯のミニーマウス」)。いっそ開き直って人生のリミッターごと外せ! 心に潜む「明るすぎる闇」に迫る全4作収録。パンクな毒が炸裂する、綿矢りさの真骨頂。◎解説=ふかわりょう
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
27
妻の親友の家に招かれたら、そこで突然浮気をめぐってミニ裁判が始まる表題作ほか、心に潜む明るすぎる闇に迫る4つの連作短編集。プチ整形を繰り返す社会人女性、お気に入りのはずのYouTuberに執着するフリーター、パーティーに呼ばれたかと思って行ったらそこで突然始まった浮気裁判、作家・綿矢とインタビュアーの争いに巻き込まれた編集者。まさか著者自身が登場人物として出てくるとは思いませんでしたけど、身勝手で斜に構えている病んだ主人公たちが、精神的に追い詰められてゆく中で垣間見せる本音がなかなか印象的な物語でしたね。2025/08/07
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