内容説明
日航ジャンボ機御巣鷹墜落事故の被害者は日本人だけではなかった―遺族となり、長く苦難の人生をたどった英国人女性の証言から明らかになる、墜落事件の知られざる真実。彼女との出会いは、ボイスレコーダー等の情報開示に向けて、新しい扉を開いていく…。墜落事件の真相に迫る第一人者による告発のノンフィクション。
目次
はじめに 波のうねり
第一章 「外国人」遺族(消された存在―外国人遺族スゥザンの語り;SAKURA;ミッション ほか)
第二章 隠蔽の法則(英国人ネットワーク;政治的干渉という妨害;フィッシュスイミング)
第三章 情報公開への道(執念と信念;保存が原則―公文書への認識;逃してしまった刑事責任 ほか)
おわりに 次世代へ
著者等紹介
青山透子[アオヤマトウコ]
ノンフィクション作家。東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程を修了、博士号取得。日本航空国際線客室乗務員を経て、客室乗員訓練部の技能をもとにした日航関連会社設立時に教務を担当し、企業、官公庁、大学等の人材教育プログラムに携わる。現在は弁護士、研究者、有識者と共に立ち上げた「日航123便墜落の真相を明らかにする会」(会長・吉備素子)の事務局を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tomomi Yazaki
16
幾度となく出版される日航123便の事件。陰謀論という言葉だけでかき消される被害者の、そして遺族の悲痛な叫び。それでも真実は消すことはできない。人々は平穏な日常にそれを持ち込むことを躊躇する。それでよいが、少なくとも安全地帯からの無責任な攻撃だけはしないでほしい。今回はこれまで語られることのなかった外国人被害者の悲痛な叫びから始まった。国、日航、裁判所が隠蔽する証拠の数々。ジャニーズ事件と同様に、言論統制が出来ない海外からのアプローチ。中曽根康弘という重しが外された今、その真相解明に一筋の希望の光が見えた。2025/02/06
100名山
5
日航123便には外国籍の犠牲者が22人とその遺族がいます。日本人男性と事実婚状態にありながら英国に幼い子を連れ半場強制的に帰国された英国人妊婦が居ました。事故後に生まれた子は38歳になり、始めて御巣鷹に登ったそうです。本書は外国籍の犠牲者や遺族に焦点を当て事故を見直していきます。そして真実の解明に向けてボイスレコーダーの開示を求めていきます。初版は令和元年で文庫化は同7年で最高裁がボイスレコーダーの開示要求を棄却した後です。著者は日航の責任を追及しますが、加害者はもっと大きな権力組織だと思います。2025/01/13
ぱーぷる・ばんぶー
0
日航123便墜落事故の疑惑を追及する4作目。事故の犠牲者に外国人がいたことを初めて知った。2025/03/23
yurinessa
0
参考資料として。2025/01/30