内容説明
鮮やかなパロディと批評精神に満ちた、短くも濃密な、日本最古の短篇物語集『堤中納言物語』。人気作「虫好きのお姫様」を始め、端正な現代語訳で平安時代から息づく生き生きと豊かな「可笑しみ」を堪能できる十の短篇物語と断章を収録。
著者等紹介
中島京子[ナカジマキョウコ]
1964年東京都生まれ。出版社勤務、フリーライターを経て、2003年『FUTON』でデビュー。10年『小さいおうち』で直木賞、14年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、15年『かたづの!』で河合隼雄物語賞、歴史時代作家クラブ作品賞、柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞、16年に日本医療小説大賞を受賞。20年『夢見る帝国図書館』で紫式部文学賞、22年『ムーンライト・イン』『やさしい猫』などが評価され、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。ほか吉川英治文学賞など多数の受賞と著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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旅するランナー
183
NHK大河ドラマ「光る君へ」の世界観が好きな人はドはまりできる、平安貴族の恋模様を描く日本最古の短編物語集。 中島京子の現代語訳によって、ストーリーの面白さが増し増しで伝わってきます。 虫好きのお姫様など、愛すべきキャラの宝庫です。2024/08/04
あすか
25
恋が実っても実らなくても貴族たちは楽しそう。しかし忍び込み放題の平安時代・・・。改めて読むとセキュリティの甘さが怖い。2025/02/18
mahiro
20
軽快で読みやすい現代語訳。読んでいくうちにどうしても以前読んだ坂田靖子のマンガ版をイメージしてしまう。坂田版は本当に作品の雰囲気にぴったりだったなぁ…私的には『花咲くおとめ達のかげに(はなだの女御)』『貝合わせ』が好き。古典はどうしても原文で読まなくては、という風に思いがちだが自分の気にいったた現代語訳で読むのもいいなと思った。2024/06/15
Hisasi Hasida
12
でっ、堤中納言って誰ッ?!って、思ったお話。。。2024/06/11
イコ
11
日本最古の短編物語集、読み易く現代語訳しており軽く読める。有名な虫めづる姫君はこの本で初めて読んだが、毛虫を歌で詠んだりしていて、その当時は即興で面白みのある歌も作っていたのかなと思った。サラリーマン川柳的な。全体的にあっここで話し終わるの?と言う突然感があったり、いまいち何を言いたいのか分からなかったり(テーマと言うけったいな奴)したけど、サクッと面白く読めて印象良し。2024/12/05
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