内容説明
出会う猫、産む猫、甘えん坊猫、家出猫、ただ居る猫、眠る猫、おしゃべり猫、仔猫、黒猫、ツンデレ猫…。家族であり相棒であり恋人?愛人?のようでも、空気のような存在でもある猫。この不可思議な生きものと過ごす時間は、それぞれ違っていずれも愛おしい。33人の作家による猫エッセイアンソロジーの決定版。
目次
「言葉」の介在しない世界の魅力(養老孟司)
「四匹のエイリアン」の巻(村山由佳)
猫に名前をつけすぎると(阿部昭)
猫(伊丹十三)
猫(池波正太郎)
風の中の子猫(稲葉真弓)
ビーチの到来(抄)(町田康)
猫、想像力を鍛える(角田光代)
猫の耳の秋風(内田百〓)
優しい雌猫(谷村志穂)
一畑薬師(徳大寺有恒)
猫缶と夏の涼(野坂昭如)
魔性の女(森下典子)
猫の親子(中勘助)
仔猫の「トラ」(片山廣子)
猫の引越し ほか二篇(大佛次郎)
それでもネコは出かけてく(ハルノ宵子)
うずまき猫の行方(群ようこ)
失猫記(北村太郎)
猫と妻(島尾敏雄)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
276
33名作家に依るねこねこアンソロジーエッセイ集。単行本タイトルは『にゃんこ天国』とな。改題する必要性とは🤔。ねこねこエッセイは大好物です。何冊か読んで来て、馴染みの作家さんも出来て来ました( ¨̮ )♪〜。(一方的に)旧知の仲になったねこちゃん達も多くなりました(ↀωↀ)ノ♪〜。ねこの個性とそれを捉える作家さんの視線の鋭さよ。『著者略歴』に出典も書かれているのですけど4冊は持っていた。読んだ事がある物はもう少し多かったので、他の選集か何かで触れたのでしょうね(◍˃̶ᗜ˂̶◍)ノ。2025/02/24
ふう
69
毎日飼っている猫や地域猫と触れ合い、保護猫とも関わっているので、猫の本はなるべく手に取らないようにしています。と、言いながら、本棚にどれだけ猫の本が並んでいることか。この本もいつの間にか購入していました。33人もの作家が書いているので、猫もいろいろ。時代によって猫の飼い方もご飯の中身もずいぶん違います。でもきっと、猫を愛おしみ、猫の温もりと不思議さを感じたのは同じですね。猫に遠慮して湯船に浸かれなかったのは誰でしたっけ😅Eテレの「作家と猫」で見た猫もいました。保坂和志氏の外猫、今はどうしているのでしょう2025/02/24
優希
46
猫は不思議な生き物だなと改めて思います。だからか、猫と過ごす時間はほっこりするのかもしれません。そんな猫との時間が愛おしかったです。2024/02/28
スリカータ
16
100年間の猫エッセイを集めた本。この100年で猫との関わり方で、変わったことと変わらない事がある。そして、飼い主の価値観も様々だ。町田康さんや群ようこさんのエッセイは面白くて好き。村山由佳さんの猫のお産に立ち会った話は以前読んだことはあるが、表現が独特で面白いし、緊迫感が伝わる。この日に生まれた子猫の一匹が村山さんの運命の猫・もみじちゃんなんだなぁ。2024/05/24
まさ☆( ^ω^ )♬
12
明治から平成までの約100年間に書かれた、33人の作家の短編集。とても面白かった。各々アプローチは違えど、猫に対する愛情が感じられた。やはり、百閒先生の度を超した猫に対する愛情は何度読んでも面白い。猫は絶対人間より自分の方が主人だと思ってるよね。猫に翻弄される人間達の姿が微笑ましいです。2024/02/21