内容説明
胃痙攣や不眠症に悩み、汽車の停車場に興味を持ち、退屈すぎてふと蟹のことを考える。「半七捕物帳」の著者を身近に感じられる、傑作江戸随筆選。日本で初めてインフルエンザが流行った時に「お染風」と呼ばれた理由、明治東京の正月の思い出、従軍記者として赴いた日露戦争の記憶、中国の探偵小説・幽霊譚紹介などを収録。
目次
江戸の芝居、東京の思い出(助六身の上話;かたき討の芝居;夏芝居;正月の思い出;牛;虎;雪の一日;二階から;薬前薬後;蟹;亡びゆく花)
旅すずり(仙台五色筆;山霧;磯部の若葉;栗の花;秋;葉桜まで;大師詣;後の大師詣;雨と月と;秋の潮)
非常時夜話(四十余年前;昔の従軍記者;苦労と支那兵;満洲の夏;日清戦争劇)
怪奇探偵話(赤膏薬;支那の探偵小説;怪奇一夕話)
著者等紹介
岡本綺堂[オカモトキドウ]
1872年生まれ。本名敬二。旧御家人を父として東京に生まれる。東京府中学校卒業後、東京日日新聞に入社。記者のかたわら戯曲を書き、『修禅寺物語』『番町皿屋敷』などの名作を発表。捕物帳の嚆矢「半七捕物帳」シリーズで人気を博した。1939年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsuo Ohtaka
6
著者が遺した随筆から、明治〜大正期の風俗を描いたものを精選。深い余韻を味わえる文章を堪能。個人的に面白かったのは、日露戦争に従軍記者として同行した満州を描いた「非常時夜話」。2024/02/28
bunca
1
明治時代の風俗がよくわかる随筆。 インフルエンザ初流行のときの対処方法にはコロナのときのアマビエを思い出させた。 日露戦争に従軍記者として現地に赴いた話もどこか文学的。 上州の旅館当流の話が面白かった。2025/01/27
シュトラウス
1
江戸情緒が色濃く残っているような人の営みや風景の描写がすばらしい。なんてことない日常の会話も、今と変わらない、つまらないことで悩んだり、人のことをとやかく言ったり、、同じようでも、事情がやはり時代を物語ってる。 2024/01/28
small_akuto
0
明治から昭和にかけての作家、岡本綺堂のエッセイ集。全体的におもしろく近代の風俗というか、雰囲気を味わえた。 葉桜までがめっちゃ良くて、言葉遣いも古くて、時代背景等ついていけないところもあったけど、じゅうぶん楽しめました。 岡本綺堂の小説も読んでみたいな2024/10/28
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