内容説明
よく食べることはよく生きること―。タクアン、バラコ飯…鳩、蛇料理、なんでも。郷愁の味から世界の究極珍味まで、自前の舌だけをたよりに東奔西走何万キロ。食って食って食いまくる集大成。“高峰秀子生誕100年記念”企画。
目次
さて、何から食べようか(食;食いしん坊夫婦ろん ほか)
あれもおいしいこれもおいしい(わが家とっておきの酒の肴 これがいちばん!自慢のメニュー七品;ミルク・卵・チーズ ほか)
世界食べある記(世界食べある記;香港の衣食住 ほか)
この店この味!(私の食堂 キヤンテイのイタリア料理;私の大好物 「竹園」のビーフストロガノフ ほか)
まだまだ食べたい(あなた食べます;こだわることは、素敵 ほか)
著者等紹介
高峰秀子[タカミネヒデコ]
1924年生まれ。女優、エッセイスト。五歳の時、松竹映画「母」で子役デビュー。以降、「カルメン故郷に帰る」「二十四の瞳」「浮雲」「名もなく貧しく美しく」など、300本を超える映画に出演。『わたしの渡世日記』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)『巴里ひとりある記』『コットンが好き』『にんげん蚤の市』『旅日記 ヨーロッパ二人三脚』『忍ばずの女』『いっぴきの虫』『つづりかた巴里』など著書多数。夫は脚本家で映画監督の松山善三。2010年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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niz001
3
この時代の役者さんの食エッセイは自分と合う。帯の『大女優とは思えない驚きの食いっぷり』に偽り無し。2023/03/21
バーベナ
2
女優の高峰さんと脚本家の松山氏夫婦の食卓。海外での食べある記など、食まわりの話が堪能できる。戦後から日本が豊かになっていく、1960年代の食まわりの話なんて、いまなかなか聞けない貴重な話になっちゃった。高峰さんは、お酒が飲めなかったのは意外。結婚してから、夫と一緒に楽しめるようにと特訓?されて、すっかり酒豪に。この家庭を守る、はっきりと意志をもって作り上げた松山家。食の話なのですが、人生そのもの。何を一番大切にするのか、と問いかけてくるエッセイでした。 2024/06/30
* y o k o *
2
高峰秀子さんのエッセイシリーズが好き。私も美味しいものが大好きなので、このエッセイもすごく楽しく読みました。ハワイのハノハノルーム懐かしいー!昔行ったなぁ。2023/08/04
ふく
1
総合図書館で映画「二十四の瞳」 を観て、原作を借りる際に一緒に予約。高峰秀子といえばフルムーンのコマーシャル…おばあさんのイメージだったが、映画も表紙も美しい。タイトルも内容も、古い感じがしなくて不思議に感じたが、養女の斎藤明美さん編集、生誕100年企画だった。美味しそうなだけじゃなく、知らなかった半生や著名人のエピソードも…2024/05/25
田中はにわ
0
女優であり文筆家であった高峰秀子の、食についてのエセー集。ものを食べているシーンは醜く、自分が食べている姿は撮らせない、という話が出てくるが、そんな女優は、実は食いしん坊であり、女優なんか辞めて大金持ちの嫁になり、百貫デブになりたかった、と何度も書いている。食欲を余す所なく書いてあり、読んでいる自分の夕食がたのしみになってくる。夫がアメリカの分厚いハンバーガーに齧り付いて顎を骨折した話も、印象的で象徴的なシークエンスになっている。2025/01/12