出版社内容情報
全財産を植物研究に捧げた希代の植物学者・牧野富太郎を支えるために妻・寿衛子は厳しい生活に耐え抜き、子どもを育てた。二人の書簡を多数引用して、これまで描かれなかった二人の素顔に迫る評伝風小説。
著者情報
1912年高知県生まれ。高知女子師範中退。昭和32年『ストマイつんぼ』で女流文学者賞受賞。『椀という女』(毎日出版文化賞、野間文芸賞)、『於雪ー土佐一条家の崩壊』(女流文学賞)等。平成12年1月没。
内容説明
植物分類学に生涯を捧げた牧野富太郎は、幕末の土佐で酒造業等を営む裕福な家の一人息子として生まれた。早くに両親を亡くすも、自らの意思で小学校中退のまま家産を費やして植物の研究に没頭する。その陰には不遇な夫を支える妻・寿衛子がいつもいた。二人の書簡を交えながら同郷の作家・大原富枝が我侭な人情家学者の破天荒な人物像と特異な夫婦愛を活写する。
著者等紹介
大原富枝[オオハラトミエ]
1912年、高知県生まれ。結核で高知女子師範中退後、療養の傍ら『文芸首都』同人として文学修業に励み上京。57年に『ストマイつんぼ』で女流文学者会賞受賞。以後『婉という女』(毎日出版文化賞、野間文芸賞)『於雪―土佐一條家の崩壊』(女流文学賞)等の話題作を発表。90年、勲三等瑞宝章、98年、日本芸術院賞・恩賜賞。98年から本書の執筆に取り組み、連載終了直後の2000年1月、心不全で逝去。享年87歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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