出版社内容情報
徳川家康は、若い頃に別人の願人坊主がすり替わった、という説は根強い。その嚆矢となる説を初めて唱えたのが村岡素一郎で、その現代語訳が本著。2023NHK大河ドラマ「どうする家康」を前に文庫化。
著者情報
1912?1999。作家。『赤い雪』で直木賞受賞。主な著書に、『大隈重信』『板垣退助』『冬の道』『城壁』など。
内容説明
家康はすり替わっていた!?桶狭間の戦い後、松平元康が不慮死、その元康に駿河の賎民・世良田二郎三郎元信がすり替わり、さらに徳川家康を名乗る。一方、元康の未亡人築山殿の実子で後年家康となるはずの竹千代は、今川家の人質となっていたところを二郎三郎に略奪され、松平信康として成人するが、築山殿ともども二郎三郎家康に殺された―。家康替え玉説の嚆矢となった村岡素一郎著、世紀の奇書の現代語訳・解説初文庫。
目次
第1部 村岡素一郎原著「史疑 徳川家康事蹟」現代文訳(家康の出生についての疑惑;家康の幼時、駿府の住居地と祖母尼公の身分;家康の誕生と、その父母の身分;家康、幼少期の境遇と、その修行;家康、活動の初期と親族故旧がうけた災厄 ほか)
第2部 解説篇(「史疑」と村岡素一郎;「史疑」の旧蹟を訪ねる;「史疑」のもつ歴史観;村岡素一郎の生涯)
著者等紹介
榛葉英治[シンバエイジ]
1912年、静岡県生まれ。作家。早稲田大学英文科卒。満洲国外交部に勤務、戦後引き揚げ、作家に。敗戦時の満洲の混乱を描いた『赤い雪』で直木賞受賞。1999年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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