出版社内容情報
世の中を少しでもよい方向に変えるために、ゆるく、ラジカルにゆるく考えよう。「ゲンロン」を生み出した東浩紀のエッセイ集。
内容説明
人生の選択肢は無限である。日々のこと、家族のこと。文学、芸術。休暇の意義。公共性とは。ネット社会。ハラスメント問題。少数派として生きる。人とは何か。運命について…迷っても、失敗しても、つねに考え続ける。ゲンロン創業者がおくる「考えるヒント」がぎっしり詰まったエッセイ集。
目次
1 2018(坂のまち、東京;休暇とアクシデント;よそものが作る地域アート ほか)
2 2008‐2010(なんとなく、考える 全体性について;なんとなく、考える 公共性について;なんとなく、考える 現実感について ほか)
3 2010‐2018(現実はなぜひとつなのだろう;大島弓子との三つの出会い;少数派として生きること ほか)
著者等紹介
東浩紀[アズマヒロキ]
1971年、東京都生まれ。批評家、作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。株式会社ゲンロン創業者。同社発行『ゲンロン』編集長。『存在論的、郵便的』で第21回サントリー学芸賞(思想・歴史部門)、『クォンタム・ファミリーズ』で第23回三島由紀夫賞、『ゲンロン0 観光客の哲学』で第71回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケー
10
東さんの10年間のエッセイをまとめたもの。一つ一つのエッセイがさすが東さんというべき鋭さ。個人的に気に入っているのはルソー論、そしてTwitter論。前者は今まであまりいい印象のなかったルソーに対する見方が変わり、後者は役12年前、Twitter黎明期の批評がクリティカル。でも当時ほどTwitterは明るいメディアじゃなくなったよね、、、2021/05/15
はるき
9
間口は広いが奥は深淵。分からない言葉を辞書を引きながら読んだのでナカナカ体力がいりました。難しいことを分かりやすく。いや、分かりやすくもないが垣根を低くかな。インテリアリアリスト(生粋のオタク気質)。少し前の本ですが 時代を読んでます。2025/07/08
takakomama
4
著者初読み。批評家、作家。2008年~2018年までのエッセイ。日常の出来事も掘り下げて、哲学的に考えてしまうのでしょうか。私にはタイトルに偽りありの全然ゆるくないエッセイでした。何でこの本を読もうと思ったのか思いだせない・・・2022/01/12
たろーたん
3
残念ながら、私には合わなかった。『ゆるく考える』というタイトルだが、ゆるく考えすぎじゃね、と思う。日本経済新聞に載っていたようだが、時事的な話でもなければ、興味深いデータや事例に言及する訳でもなく、見方が変わる視点を提示する訳でもない。「ビットコインを買ってみた。10秒ごとに値段が変わる。なるほど、これは嵌まる訳だ」「哲学者と批判者は何が違うのだろう。この違いのせいで遠回りもした気がする(結局、違いは教えてくれないんかい)」「かつて大丈夫だったことが今ではハラスメントになる。(続)2025/05/10
文化
2
社会についてゆるく考える東浩紀のエッセイ集。SNSの話が特に良かった。基本的にSNSの人間関係には面倒さがない。これは匿名コミュニティの利点でもあるが、同時にSNSの人間関係は軽薄でもある。自身が困難に直面したとき、SNSの支持は何の役にも立たない。そして結局、苦しい時に継続的に支援してくれるのは、日々の面倒な人間関係に立脚した現実のコミュニティしかない。言ってしまえば当たり前の事でしかないが、最近の人々はこの単純な事実を見落としているように思う。2025/04/18