出版社内容情報
布で作った結婚指輪、三回手を振る毎朝の見送り、流産、父の死、再びの妊娠…書店員の夫との日々の暮らしを綴る“愛夫家”エッセイ!
内容説明
会社のように役割分担するのではなく、人間同士として純粋な関係を築きたい。布で作った結婚指輪、三回手を振る毎朝の見送り、流産、父の死、そして再びの妊娠…書店員の夫との日々の暮らしが作り出す、二人だけの結婚のかたち。読むだけで心が自由になる、話題の“愛夫家”エッセイ!
目次
1(かわいい夫;夫の良さが減る;勝ち負け;まあ、あきらめるか;ファン ほか)
2(一年後)(納骨;スイカ;ミニトマト;穴は永遠に空いたまま;愛夫家 ほか)
著者等紹介
山崎ナオコーラ[ヤマザキナオコーラ]
1978年、福岡県生まれ。2004年、会社員をしながら書いた『人のセックスを笑うな』で第41回文藝賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フユコ
67
ゆっくりゆっくり読んだ。すごく楽しかった。私も自分の葬式はしたくないなぁと思っているので、それでも全然いいって、そう思う人もいていいんだって肯定された感じがして楽になりました。2020/08/03
shio
38
気になっていた作家さん、まずはエッセイから。私も夫を“かわいい”と思っているので、ドンピシャかなと思いましたが、やはりそこはよそのご夫婦、共感は案外少なかったです。夫さんが低収入と言い過ぎでは。男女関係なく、あまり言われて平気な事ではないと思う。夫さんの魅力は伝わったので、余計残念。共感するとかしないとか作家さんは望んでないかもしれないし、自由に読んでいいのだろうけど、私はちょっと窮屈だった。書店員の夫さんのノートに書かれた「無限の自由を手に入れろ!」は何のPOP用のメモだったのか気になる!2021/06/28
Kanako
24
可愛いタイトルで、ナオコーラさんと旦那さんの生活を中心とした読みやすい内容ではあるけれど、良い意味でかなり率直に綴られたエッセイ。外向けに良く見せようという虚飾はなく、かといって自虐しているわけでもなく、幸せな日常も、他人に話すのがためらわれるような内容も、率直に綴っている。エッセイって、嘘は書かないにしろ、これは書かないでおこうとかいう調整がありそうなものだけど、臆することなく(という意識でもないのかもしれないけれど)ナオコーラさんの持論や哲学がしっかり描かれていて、とても好感が持てたし、面白かった。2023/10/11
Inzaghico (Etsuko Oshita)
16
二人暮らしで(途中からは三人暮らしになる)日々の生活の小さな楽しみ、喜びを二人で分かち合う様子は、ほほえましく、こういうささやかだけど大切なことがわかっている夫婦に、温かな気持ちになる。ほころび始めた花を見ては、梅かな、桜かな、と言い合い(もうすぐ素敵な季節になるね、という含意があるので、花はどちらでもいい)、お弁当をつくって近所の公園でピクニックをしたり(このとき、互いがもってきた本のチョイスがどうよ、と言い合うのが傍から見ていておかしい、だってどっちもどっちなんだもの 笑)。2020/02/22
しばこ
15
ナオコーラさんのエッセイ読むのは2冊目。 フラットで、意見をきちんと持っていることがよく伺える。自分と共通する考えも、なるほどなと思える部分も、それはどうかなと思うところももちろんあって、一つ一つが短く読みやすいとあって、楽しくよみおえました。2020/03/20