出版社内容情報
日本語は単なるコミュニケーションの道具ではない。日本人はずっと日本語で遊んできた。笑って読めて、ためになる日本語教室、開講。
今野 真二[コンノ シンジ]
著・文・その他
内容説明
日本語が単なるコミュニケーションの道具だと思ったら大まちがい。擬声語・擬態語の面白さから、五十音図の穴、創作漢字、平仮名・片仮名のうまれかた、数字の入ったことば、物の数えかた、いろは歌のいろいろ、掛詞、折句、和歌のなかの字謎、回文、江戸時代のなぞなぞ、百人一首のパロディ、たのしい辞書のよみかたまで―遊び心に満ちた、生きている言葉のワンダーランドへの招待。
目次
第1章 日本語を「音」からみてみよう(イライラするなあ イラって何?;動くモグラ ほか)
第2章 日本語を「文字」からみてみよう(五十音図の「穴」には何が入るの?;不評だった五十音図? ほか)
第3章 日本語を「数字」からみてみよう(一、二、三…をどう発音するか?;「大和言葉=日本語」ではありません ほか)
第4章 日本語を「遊び心」からみてみよう(いろは歌あれこれ+駄作ご披露;江戸時代のいろは歌 ほか)
著者等紹介
今野真二[コンノシンジ]
1958年、神奈川県生まれ。清泉女子大学教授。日本語学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
46
「日本語論」といえば、ある時期、漢字関係がほとんどだったという。しかし日本語もコトバなのだから、「音」から入るのが正しい道だろう。擬声語・擬態語から生まれた、さまざまな言葉をみれば、そこには新しい言葉を生み出す力があると感じる。五十音図の「穴」については、かねがね興味があったが、この本で初めてわかった点が多い。ことば遊びが豊富なのも日本語の特徴かな。2018/12/23
らいしょらいしょ
4
言葉は「道具」という表現になにかの違和感を感じているとあった。たしかに「道具」であるとも言えるが、「ツール」であったり「手段」であったりするもの。それを駆使して、どこの国のどの時代の人間も、誰かとコミュニケーションをとってきたのだから。日本語の言葉遊びは昔から豊富だ。同音異義語や掛詞を自在にあやつり、くすっと笑える民族。昨今読解力の低下を叫ばれるけど、こんな楽しい言語の国に生まれたんだから、深く知ってちゃんと使った上で、あそべたらいいのにね。2019/12/07
らいしょらいしょ
2
再読。 五十音図は遊べるかもなぁ…2021/07/27
トマシーナ
2
日本人であっても日本語の言葉の由来や意味を必ず知っているとは限らない。というよりも、学校で習うことには限りがあり、それ以上に興味があれば自ら探求していくしかないのだろう。言葉を知ることは即ち文化を理解することにつながる。自国の文化を広く深く知ることによって、普段何気なく使われている言葉にも思いを馳せることができるようになるのかも。万葉集や古今和歌集などの歌を引用しつつも解りやすい説明が嬉しい。2021/02/21
千賀藤兵衛
0
日本語雑学あれこれ。第1章で音、第2章で文字、第3章で数、第4章で言葉遊びを主に取り上げている。私にとっては最初の三つの章にはあまり目新しい内容がなかったが、第4章は初めて知る事柄が多かった。特に昔のなぞなぞが興味深い。2025/04/09