内容説明
文芸誌「文藝」の復刊と新人発掘のための「文藝賞」創設に尽力し、気鋭の戦後派作家たちを次々と世に送り出した編集者・坂本一亀。青春時代に体験した戦争を激しく憎悪し、妥協なき精神で作家と文学に対峙した坂本が、戦後の日本に問うたものとは何だったのか?新しい文学の胎動に寄り添い、“戦後”という時代を作った編集者の類まれなる軌跡に迫る、評伝の決定版。
目次
戦地からの生還、河出書房入社
野間宏『青年の環』と『真空地帯』
椎名麟三『永遠なる序章』
三島由紀夫『仮面の告白』
中村真一郎『シオンの娘等』など『死の影の下に』連作
埴谷雄高、武田泰淳、梅崎春生、船山馨など
推理小説と水上勉の登場
小田実『何でも見てやろう』
「文藝」復刊と「文藝」新人の会
高橋和巳、真継伸彦など
山崎正和、井上光晴など
黒井千次、丸谷才一など
平野謙『文藝時評』、いいだ・もも、辻邦生など
野間宏『青年の環』完結、高橋和巳の死
構想社設立と引退、島尾敏雄の死
著者等紹介
田邊園子[タナベソノコ]
1937年、東京都生まれ。日本女子大学文学部国文学科卒。61年から78年まで河出書房新社に勤務。退社後は自由な立場で編集・文筆に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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出版社内容情報
終戦後、気鋭の戦後派作家を次々と世に送り出し、〈戦後〉という時代を作った編集者坂本一亀の類まれなる軌跡に迫る、評伝の決定版。
田邊 園子[タナベ ソノコ]
著・文・その他