出版社内容情報
有り得たかもしれない、もう一つの人生……。叶わなかった恋と人生を描くラブストーリー。涙の大ベストセラー待望の復刊。
内容説明
「もしかしたら有り得たかもしれないもう一つの人生、そのことを考えなかった日は一日もありませんでした―」一九七〇年、大阪万博を舞台に叶わなかった恋とその後の二〇数年。恋の痛みと人生の重みを描く、究極のラブストーリー。涙を誘った大ベストセラー。
著者等紹介
蓮見圭一[ハスミケイイチ]
1959年、秋田市生まれ。立教大学卒業後、新聞社、出版社に勤務。2001年に刊行したデビュー作『水曜の朝、午前三時』が各紙誌で絶賛され、ベストセラーになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
533
出版された2005年当時にも読んでいた。つくづくタイトルの秀逸さよ。今回手に入って再読できたことをとてもうれしく思う。当時とは違う自分、当時よりも「宝物」が増えた自分に読ませてあげられて。「電話が鳴り出す直前に、周囲の空気が震える」恋をしたことある人じゃなきゃこんなこと書けない。電話機をお風呂にも持ち込んだ毎日。残念ながら、LINEのやり取りでは味わえないこんな感覚。さぁわたしも、人生終盤戦の宝探しに出かけよう。2022/03/12
三代目 びあだいまおう
300
『伝説的なベストセラーが待望の復刊。あなたは必ず涙する』とあればただでさえ涙脆い私が手に取らない訳がない。残念ながら涙も感動にも届きませんでしたが。余命僅かな母親が最愛の娘にテープで残した自身の半生。愛し愛し抜いた男、その秘密を知って黙って逃げた過去。選択しなかった人生を後悔しながら、選択してたら娘に出会うこともなかった心の矛盾。戦後の日本復興の象徴だった大阪万博を舞台とした純愛と、時代の価値観。切ない!人の価値ってそんな単純に決めつけられない!一括りにすべきじゃない!唯一の共感は『人生は宝探し』‼️🙇2020/07/17
森林・米・畑
116
大阪万博の1970(昭和45)年を回想するお話。自分たちの親の世代かな。その当時は高度経済成長真っ只中であり、戦争時代を引きずっていた時代でもあったが、日本が元気だった。その当時、若者として過ごしてみたかった!恋愛小説とあるが、あまりそういう意識無く読み終わりました。スッキリしない読後感ではありましたが、のめり込みました。2020/07/31
みかん🍊
108
タイトルと装丁、大阪万博というキーワードに惹かれて購入したが、電車の中とかで少しずつ飛び飛びで読んでたせいもあるのか思っていたのと違い、すこぶる退屈だった、余命幾ばくもなくなった女性が大阪万博のコンパニオンをしていた時に出会った忘れられない恋人の事を赤裸々に語った手記、既婚であり娘にこれを残すというのは理解出来ない、例え秘めた思いがあっても心に止めておくものでは、こういうラブストーリーは苦手でした。2019/04/04
ふじさん
94
45歳の若さで逝った、知的で魅力的な翻訳家で詩人の直美。彼女が娘のために遺したテープには、1970年の大阪万博でホストとして働いていた23歳の直美と、将来が有望視されていたエリート学生・臼井との切ない恋とその後の人生が語られていた。恋の痛みと人生の重みを描く、大人のラブストーリー。直美の娘・葉子の夫が語り手として登場し、物語は進行する、何故か知らないうちに話に引き込まれる。病魔に侵された直美は、自分の過去を語りながらも、自分の人生の選択が間違っていたのだろうかと自問自答する。彼女の選択は正しかったのか。2025/03/24
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