河出文庫 KAWADEノスタルジック探偵・怪奇・幻想シリーズ<br> 鉄鎖殺人事件

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河出文庫 KAWADEノスタルジック探偵・怪奇・幻想シリーズ
鉄鎖殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 440p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309415703
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

殺人現場に残された西郷隆盛の引き裂かれた肖像画は、死体の顔と酷似していた。元検事藤枝慎太郎が挑む、著者の本格探偵長篇代表作。

内容説明

質屋の殺人現場には、破られた西郷隆盛の肖像画が散らばっており、その中の一枚は、被害者の顔と酷似していた…、埃だらけの階段に残された輪形と蝋涙の謎…不可解な死を発端とする事件の真相に迫る名探偵は、元検事・藤枝真太郎。ヴァン・ダイン風の本格長篇ミステリを追求した著者の、スリルとサスペンスに満ちた最高傑作長篇!

著者等紹介

浜尾四郎[ハマオシロウ]
1896年、東京生まれ。推理小説作家。東京帝大法学部を卒業後、検事となり、辞職後は弁護士に。貴族院議員も務めた。男爵・医学博士の加藤照麿の四男として生まれ、浜尾新子爵の婿養子に。『新青年』に「落語と犯罪」などのエッセイを発表した後、横溝正史の誘いで同誌に短篇「彼が殺したか」を発表し作家デビュー。ヴァン・ダイン流の本格探偵小説を標榜し実践した。1935年、病没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

34
良くも悪くも戦前の日本探偵小説らしい。ワトソン役がいい感じにマヌケで、名探偵の言うことを軽んじて、恋は盲目な愚かな行動をとり、事件を引っ掻き回す道化に徹している。一章に一度はイベントが起こって、サスペンスと不可解と殺人が盛り沢山のストーリーテリングで中ダレすることなく読める。レッドへリングであっちこっちに引き回された末に変な所から犯人出してきたな。現代の目からすると厳密な本格ではないので、そこを期待してはいけないが、さすがに題名の鉄鎖の理由が適当なのは無しだろ。2018/01/21

sashi_mono

13
それなりにおもしろいとはいえるのだが、人物の行動や作中の場面に不自然なところがあり、消化不良になってしまった。事件の全体像は大雑把には把握できるものの、細部に目を凝らすと疑問が払拭できない。2019/12/04

やまほら

8
なるほどこれは本格探偵小説。何度も描かれる銀座の様子や登場人物の服装等、「新青年」が最初に意図した読者である当時の農村青年なんか、読んでてたまらんでしょうなあ。寡作かつ40歳で亡くなっているので、創元推理文庫の『日本探偵小説全集5 浜尾四郎集』と併せると、ほとんどの著作を網羅したことになるらしい。まあ『浜尾四郎集』を読んだのは30年ほど前で、全然覚えてないけど。ちなみに、作中に出てくる「リュミダー」は、煙草の入れ物だと思われるが、グーグルで検索しても「鉄鎖殺人事件」の事例しか出てきません。2018/04/09

Kotaro Nagai

7
本日読了。本書は昭和8年3月に書き下ろされた作品。浜尾四郎は江戸川乱歩と同時期に活躍した作家。本書の冒頭で述べられている「殺人鬼」事件は、日本探偵小説全集5巻浜尾四郎集に収録されている。ここでの名探偵は藤枝真太郎、相棒の語り手である小川はワトソン役でなかなかのいい味をだしている。プロットの構築と伏線の張り方など良く出来ていて最後まで目が離せない。ホームズ流推理小説の傑作と思う。2017/10/31

カーゾン

3
M:春陽堂文庫で読了。小川君がワトスン役だけど、当時の探偵の助手って揃いも揃ってお間抜けにしないといけないお約束だったのかしらん? 出来は「殺人鬼」の方が良いと思う。1972/01/01

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