出版社内容情報
6つの重要テーマから、漱石文学の豊潤な読みへと読者をいざなう。漱石をこれから読む人にも、かなり読み込んでいる人にも。
石原 千秋[イシハラ チアキ]
1955年生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授(日本近代文学)。『読者はどこにいるのか』『受験国語が君を救う!』『教養としての大学受験国語』『『こころ』で読みなおす漱石文学』など。
内容説明
漱石はなぜ、いつ読んでも「新しい」のか。漱石研究の第一人者が六つのテーマ―「次男坊」「長男」「主婦」「自我」「神経衰弱」「セクシュアリティー」―から、深く読むための基礎知識と歴史的背景を解説。国民作家のイメージにとらわれない多様な読みへと読者をいざなう。漱石をこれから読む人にも、かなり読み込んだ人にも。
目次
漱石の方法
第1部 「家」から考える(不安定な次男坊;長男であることの悲劇;なぜ主婦ばかり書いたのか)
第2部 「関係」から考える(自我と性的な他者;神経衰弱の男たち;セクシュアリティーが変容した時代)
若者たちの東京
著者等紹介
石原千秋[イシハラチアキ]
1955年生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授(日本近代文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わんにゃん
3
漱石入門というより、漱石研究入門と言った感じかな?漱石知らん人でもいけるとは書いてあるし、確かにそうかもしれないけれど、でも「こころ」と「夢十夜」しか読んだことがなかった私には難しかったです!ちゃんと勉強し直してから再度挑戦します!でも新たな?が浮かんだのは大きな収穫だったなあ。2020/06/23
スミレ雲
3
漱石の本、読みたくなった。家族、家庭、家督、家制度、自我と非我、いろいろ面白い概念。見立てるとはこういうことか、解釈するとはということを考えた。読み返したくなる本の一つ。2016/09/19
hryk
0
漱石作品を当時の家制度と自我や性規範などへの意識の二つの側面から読み解く本。前者に相当する第1部が面白かった。2017/07/20
もぎもぎ
0
石原千秋は大学のゼミの担当教授のお師匠さまなので読まねば!と思い、拝読。「家」から考える各作品の登場人物の解説、共通性などとても興味深かった。『門』『行人』『明暗』など未読作品も読まなきゃと思った。同時代作品にも解釈として使える読み方が盛りだくさんで勉強になった。2016/11/22
狐
0
もう、これ一冊読んだだけで、漱石の全作品を読んだ気になれるんじゃないですかね?(笑) 少々ぶっ飛んだ解釈もあるけど、それもまた楽しい2016/10/21
-
- 電子書籍
- うわさの姫子(6) てんとう虫コミックス