出版社内容情報
中世に到る賤民の歴史を跡づけ、日本文化の地下伏流をなす被差別民の実像と文化を、貴と賤、天皇制との関わりの中で語りあう。
【著者紹介】
1915ー1991 作家。毎日出版文化賞、朝日賞、谷崎潤一郎賞。『真空地帯』『青年の環』『狭山裁判』など。生誕100年。
内容説明
日本文化の深層に潜む“聖”と“賎”、国家宗教に反逆した聖の群れ、伝統的祝福芸と被差別民衆の観点から、日本人の歴史に深く横たわる差別・被差別の構造を解き明かす。天皇制と賎民制の関係から、散所・部落を経て、浄土思想から漂泊放浪芸の考察に到る、盟友による日本賎民文化史研究の金字塔。
目次
第1章 日本文化の深層に潜む“聖”と“賎”(“天皇制”と“賎民制”;“制度化された文化”からハミ出したもの;身分差別の原構造 ほか)
第2章 国家宗教に反逆した聖の群れ(日本仏教史における聖の系譜;民衆史における毛坊主;空也念仏聖の末裔 ほか)
第3章 伝統的祝福芸と被差別民衆(古代の遊行神人;『新猿楽記』の世界;遊芸者は非人だった ほか)
著者等紹介
野間宏[ノマヒロシ]
1915年、神戸市生まれ。作家。大阪市役所で被差別部落の融和事業を担当。戦後、「暗い絵」を発表、第一次戦後派の旗手となる。著書に、『真空地帯』(毎日出版文化賞)、『青年の環』(谷崎潤一郎賞)など。1991年没
沖浦和光[オキウラカズテル]
1927年、大阪生まれ。民俗学者・歴史学者。桃山学院大学で比較文化論・アジア思想史を講義しつつ、各地の被差別部落の伝承と生活を聞き書きし、日本民衆文化論を構築した。2015年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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松本直哉
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