河出文庫<br> 日本の聖と賤 中世篇

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河出文庫
日本の聖と賤 中世篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 282p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309414201
  • NDC分類 361.8
  • Cコード C0136

出版社内容情報

中世に到る賤民の歴史を跡づけ、日本文化の地下伏流をなす被差別民の実像と文化を、貴と賤、天皇制との関わりの中で語りあう。

【著者紹介】
1915ー1991 作家。毎日出版文化賞、朝日賞、谷崎潤一郎賞。『真空地帯』『青年の環』『狭山裁判』など。生誕100年。

内容説明

日本文化の深層に潜む“聖”と“賎”、国家宗教に反逆した聖の群れ、伝統的祝福芸と被差別民衆の観点から、日本人の歴史に深く横たわる差別・被差別の構造を解き明かす。天皇制と賎民制の関係から、散所・部落を経て、浄土思想から漂泊放浪芸の考察に到る、盟友による日本賎民文化史研究の金字塔。

目次

第1章 日本文化の深層に潜む“聖”と“賎”(“天皇制”と“賎民制”;“制度化された文化”からハミ出したもの;身分差別の原構造 ほか)
第2章 国家宗教に反逆した聖の群れ(日本仏教史における聖の系譜;民衆史における毛坊主;空也念仏聖の末裔 ほか)
第3章 伝統的祝福芸と被差別民衆(古代の遊行神人;『新猿楽記』の世界;遊芸者は非人だった ほか)

著者等紹介

野間宏[ノマヒロシ]
1915年、神戸市生まれ。作家。大阪市役所で被差別部落の融和事業を担当。戦後、「暗い絵」を発表、第一次戦後派の旗手となる。著書に、『真空地帯』(毎日出版文化賞)、『青年の環』(谷崎潤一郎賞)など。1991年没

沖浦和光[オキウラカズテル]
1927年、大阪生まれ。民俗学者・歴史学者。桃山学院大学で比較文化論・アジア思想史を講義しつつ、各地の被差別部落の伝承と生活を聞き書きし、日本民衆文化論を構築した。2015年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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松本直哉

33
被差別部落史に鎌倉仏教を位置づけるところが興味深かった。遊女に語りかける法然はマグダラのマリアとイエスのようだし、肉食妻帯の禁忌を犯して浄穢の垣根を越える親鸞の過激さがいかに権力者にとって目障りだったかわかるような気がする。後継者の蓮如の王法への妥協はこの点で思想的頽廃だったと思われるが、親鸞の革命性は民衆に受け継がれてやがて一向一揆として爆発した。土地に縛られた農民ではなく渡り歩く職人や商人や遊芸の徒が革命的思想の伝播と鼓吹の役割を担い、その遊芸からでた猿楽能が賤民の悲劇に芸術的表現を与えることになる2018/01/22

ひさしぶり

22
古代文化が栄えた地に被差別部落があること。律令制の個人の区分が解体されても続いたのは神道と仏教の穢意識? 芸能関係が闇ぽいのは? 疑問に思っていたことや古代芸能の周辺を知れる対談式の本でした。寺社は障害者や賤民を庇護していたと思っていたが、免税代わりに穢がれ仕事(清掃の他死体、汚物処理)に利用していた。猟師、漁業など殺生から逃れられない職業人や賤民にとって「悪人正機」は救いとなり流行し、面白くない旧仏教界が朝廷と組んで法然・親鸞を流罪。古代芸能からの流れはほぼ沼。ただ「鵜飼、阿漕、善知鳥」は読んでみたい。2023/10/13

fseigojp

22
大衆歌謡の源流が今様で、大衆話芸の源流が説教だとは目から鱗 2016/01/08

meow3

12
日本人の大多数である庶民に仏法を説き、生老病死の苦しみに寄り添ったのは天皇や貴族に認められた大寺院の僧侶ではなく、私度僧である「聖」達であり、彼らは「賎」とされる職業についている者も多かった。関東生まれ関東育ちの自分は部落のことは知識としてしか知らなかったが、現在普通にある職業の多くが「賎」に属するものだったと知りびっくり。因みに自分の職業もそうでした。仏教では殺生戒があるため、生き物を捕まえて売ることが罪になるのはわかるが何故それを買って食べる人の命を生かしているという考え方にはならないのだろう。2018/10/04

ダージリン

7
対談としては珍しいほど読み応えがあった。以前から関心があった能や説教節、仏教についても多く語られていて勉強になった。このテーマを扱う本を読んでいつも感じるのは、芸能民なんかへの賤視というのがどの程度のレベルなのかということ。この感覚が今一つ分からない。勿論、賤視のレベルは、職種によっても、地方によっても違うのだろうが。そもそも何をきっかけに賤視されるようになっていったのか、突き詰めると結構怖いところに行き着きそうな気がする。2020/01/26

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