出版社内容情報
「江口さんには心底あきれました」(山上たつひこ)。日記文学の最低作「正直日記」。描き下ろしの新作マンガ12ページ掲載。
【著者紹介】
漫画家、イラストレーター。『ストップ!! ひばりくん!』『すすめ!! パイレーツ』など代表作多数。可愛い女の子のイラストでも定評がある。1992年、『爆発ディナーショー』で第38回文藝春秋漫画賞受賞。
内容説明
「江口さんには心底あきれました」(山上たつひこ)。日記文学の最低作「正直日記」360ページ。ギャグ漫画の巨匠・山上たつひこ氏の復帰作をアシスタントした日々を綴った実録マンガ「金沢日記」17ページに加え、その続編となる描き下ろし新作マンガ「金沢日記2」12ページも収録。計400ページの迷惑なボリュームで待望の文庫化!
目次
正直日記(1999年;2000年;2001年;2002年)
金沢日記
著者等紹介
江口寿史[エグチヒサシ]
1956年熊本県生まれ。1970年からは千葉県人。1977年からは漫画家。1983年からはイラストレーターも。1992年には第38回文藝春秋漫画賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙@新潮部
60
吉祥寺「闇太郎」の常連客・イラストレーターの江口寿史さんのリアル日記。江口さんが初めて闇太郎に行ったのは2002/1/28(月)。店名が怖くて10年以上も入るのを躊躇していたそうです。入ってみると江口さんの漫画「うなじ」の切り抜きが飾られていた。と。今もあるのか明後日行くので確認してみます。今では表のシャッターの絵も江口さんに由るものだし大将と大の仲良しのようです。(p276,277の写真は闇太郎の店内で撮られたものです。)2019/08/13
sin
52
昔…白いワニに牽かれて消えていった漫画家がいた。やがてイラストレーターとして僕の前に戻ってきた。嬉しいことにちょこちょこ漫画も描いてくれていてそのたび僕は「えぐっちひさしいね」とつぶやきながら手にとってきた。そして今回解ったこと“心はまだ漫画者”だから毎日ぐだぐだ…いや、彼は創作の苦悩に浸り続けているのだ。僕は言いたい「貴方が悪いんじゃない!世間の流れが江口氏のリズムに合っていないんだ。」でも、本当にこれでいいのか:)2015/07/17
Vakira
46
1999年 今から22年も前の4年間のマンガ家の生態。マンガ家の日記と言うと「失踪日記」「不条理日記」「鬱々ひでお日記」などの吾妻ひでおさんのホームレス日記が個人的に有名でしたが、江口さんの場合はどうなの?自称クズ男らしいです。読んでみるとなるほどね。結構週刊誌落としていたりする。マンガ家奮闘記と思いきやマジ日記です。江口寿史さんという人物が知れて嬉しい。江口さんの好きなもの:椎名林檎、モンティーパイソン、黒パグ、よく行く映画館は新宿のシネマカリテ。親友マンガ家、田村信。しっかしよく飲む。朝まで飲む。2022/04/24
TATA
37
江口寿史さんといえば私にとっては「すすめ‼︎パイレーツ」なのです。小学生の時に兄の買ってくるジャンプで一番好きだった作品。連載が終わり残念がっていたら、次の「ひのまる劇場」はマッハで終わってた。白いワニがたくさんいた。かわいい女の子を描くイラストレーターじゃなくギャグ漫画家の江口さんが今でも好きなのです。そんな江口さんの20年ほど前のエッセイ。フツー、小説だと主人公の成長があるものですが、こちらでの江口さんはなんの成長もありません。映画と音楽とラーメンと酒の日々。だけどね、それが妙に面白いのでした。2021/02/24
緋莢
15
「クズだ。クズの日記だこれは。」(「正直日記」本文より)ペットショップに入ったパグの仔犬を買おうかどうか迷い、椎名林檎のライブではプレゼントが当たらないでくれ と祈り、すっかりエロ本になってしまった「アクション」を見る度に虚しくなる。締切をぶっちぎっても描けない、コンビを組んだ原作者から説教されても描けない、でも、酒は飲む。そんな著者の1999年~2002年の日記に、山上たつひこの復帰作をアシスタントした実録漫画「金沢日記」、その続編の「金沢日記2」も収録。2017/07/08