出版社内容情報
突然いじめられる日々がはじまった。そんな時、「じゃあ、復讐計画を立ててみれば?」と誘う先輩が現れて……。究極のサバイブ小説。
内容説明
中学校に入ってまもなく、突然いじめられる日々がはじまった雄哉と章司。怒りと悔しさに立ちすくむ二人の前に、「復讐計画を考えるんだ」と誘う不思議な先輩が現れた―。あさのあつこが贈る、生き抜くための青春小説。その後のプランナーたちの活躍を描いた、書き下ろし続篇「星空の下に」を特別収録。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年、岡山県生まれ。『バッテリー』およびその続編で野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞受賞。児童文学をはじめ、時代小説、ミステリーなど幅広く活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
268
いじめを受けて苦しんでいる人に寄り添い、アドバイスをしながらその苦しみから脱する為の作戦を考えさせる『復讐プランナー』中編1つと短編1つで2時間掛からずに読める。いじめられてる側には立つが、策を授けるわけではない。あくまでも自分で考えて立ち直る支えに徹するから、一時しのぎでない割とためになるかな。あとがきで著者は『死んではいけない、死が解決してくれるものなどない、死を選ぶくらいなら復讐を考えてみて』と。共感!新人研修で必ず言うことは、「SOS を出せる存在を見つけなさい、いなかったら私がなるから」‼️🙇2019/04/23
★グラスハート★
95
2.0 「バッテリー」で有名なのは知ってたけど、たぶん初読み作家だと思うw イジメがテーマであるんだけど、重い内容でもなく、イジメられた子が復讐する話だった。その後の続編は復讐プランナーが支援し、復讐するストーリー。 児童文学を得意にしているようなので、文章も難しくなく、読みやすく、さらっと読めるのがいいね。 イジメはこの世からなくならないと思うけど、自殺なんかするより、こんな仲間に出会い復讐できるといいなと思った。2018/10/01
優希
75
いじめをテーマにしている割にはライトな印象を受けました。いじめ自体が解決したかは曖昧ですが、どうやらいい方向に向いたように思えます。いじめそのもののドロドロしたところには殆ど触れていないのがいいですね。2019/04/30
スカラベ
50
いじめにどう対抗していくのかを模索する2つの中編。表題の「復讐プランナー」は男の子同士、文庫向けに書き下ろされた「星空の下へ」は女の子の間のいじめが描かれる。テーマは重いが、文体も柔らかくさっくり読める。この本は、いじめを受けた時にどう克服するかの1つの方策を提示する。根本から解決する方法は難しいが、いじめをする側される側はどちらも普通の人間。「頭を冷やして考える。そうしないと、相手のペースにはまって、ますます追い詰められていくだけさ」死んだら何もかもおしまいという作者の強いメッセージが伝わる物語でした。2015/04/05
みぃー
48
中学1年男子の雄哉と章司。クラスメイト数人からいじめを受け追い詰められた状態。ある日先輩から、思いつくままノートに復讐したい事柄を書き出してみるんだと言われ半信半疑ながら復讐計画を考えていくと―――。面白かった!いじめがテーマなので内容は軽くないけれど、飄々とした山田先輩のキャラ・読みやすい文体のおかげでサクサクとページが進む。彼らの復讐プランナーとしての仕事ぶりを描いた書き下ろし続編がまた面白かった!こういう仕事が実際にあったら世の中に蔓延るいじめもなくなっていくのかもしれない。2019/05/27