河出文庫<br> ON THE WAY COMEDY道草―浮世は奇々怪々篇

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河出文庫
ON THE WAY COMEDY道草―浮世は奇々怪々篇

  • 木皿 泉【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 241p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309412757
  • NDC分類 912.7
  • Cコード C0193

出版社内容情報

誰かが思い出すと姿を現す透明人間、人に恋した吸血鬼など滑稽で奇妙な現代の怪談。木皿泉が書いた伝説のラジオドラマ、初の書籍化!

【著者紹介】
夫婦脚本家。ドラマ「すいか」で向田邦子賞、「Q10」「しあわせのカタチ~脚本家・木皿泉 創作の“世界”」で2年連続ギャラクシー賞優秀賞。他に「野ブタ。をプロデュース」等。著書『二度寝で番茶』など。

内容説明

額に汗して働く人々がふと陥った、おかしな世界。誰かが思い出すと姿を現す透明人間、人に恋した吸血鬼など、奇妙で滑稽な現代の怪談の数々。TOKYO FM系列にて放送されていた伝説のラジオドラマに木皿泉が書き下ろした作品から、世にも優しい不思議な話九話と、オマケの前口上&文庫あとがきを収録!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

33
木皿さんのラジオドラマの脚本をまとめたものの最終巻。イチオシは、引退するエレベーターからメールが届く「MAMA」。この発想が出てくるのが、凄い。ほかにも人生の機微、哀しさがじんわりとにじみ出てくるセリフの数々。ときどき箴言。基本は関西人だからギャグなんだけど、なぜかホロリと来る。こんな脚本家ってやっぱり、木皿さんしかいません。新作ドラマ、テレビでもラジオでもいいから楽しみに待ってます❗2018/10/02

野のこ

32
道草シリーズこれで終わっちゃうのね。さみしい。最終章は働く人のお話(何故か吸血鬼も出てくる)西村さんの挨拶も楽しみのひとつでした。「それではCMの後ドラマが始まります」に毎回わくわくしました。課長が万が一のことを思って奥さんに「愛してるよ」って電話するのに私はわぁ♡と思ってたら浮気したでしょと勘違いされてた(笑)確かにあやしいか。読み終わっちゃったと思ったら『平田家の人々編』がまだでした。これも必ず読む2017/08/26

32
道草シリーズ最終巻もとても面白かったです。大場課長とオカルト好きの後輩・黒田さんによる「つんのめる都市伝説」の回が特に好きでした。優しいエレベーターの不思議なエピソードが良かったな。最後のバンパイアのお話の侘しさも好きです。返す返すも、ラジオドラマ聞きたかったです。音源化されないかな。2016/07/08

禿童子

25
怪談といっても落語に出てきそうなソフトな妖怪、幽霊たちが会社に出るというお話。相変わらず車の中の男女または上司と部下、叔父と甥の二人の掛け合いで進行するラジオドラマ。大場課長と部下の黒田君のかけひきが絶妙。営業マンが得意先を回った帰りの車内にしてはユルい会話。部下にのせられるようでいて、逆にたぶらかしてその気にさせるウソ話の明るい効用に、読んでいて和む。これが最終話とはチト惜しい。2019/07/09

瀧ながれ

16
ラジオドラマ脚本集。営業車に乗った大場課長と怪談好きな部下の黒田万平くんの、『つんのめる都市伝説』がメイン。会話だけで(しかも脚本読んでるので、口調も効果音もない)これほどしっかりした物語が描けるのだなぁ。大場課長のとぼけた感じに和みます。人間の時間から取り残されていく吸血鬼を、コミカルに描く『バンパイアはつらいよ』もあとからじわじわきます。2015/02/06

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