内容説明
映画の伝道師・淀川長治の生涯の“極めつけ百本”。グリフィス『散り行く花』、チャップリン『黄金狂時代』、ルノワール『大いなる幻影』、フォード『駅馬車』、ヴィスコンティ『ベニスに死す』、アイヴォリー『日の名残り』から北野武『キッズ・リターン』まで。巻末に種々のベスト5アンケート類を増補した決定版。
著者等紹介
淀川長治[ヨドガワナガハル]
1909年、神戸生まれ。映画評論家。ユナイト映画の宣伝担当、『映画之友』編集長をへて、「日曜洋画劇場」の解説者に。1998年逝去
岡田喜一郎[オカダキイチロウ]
1938年、東京生まれ。映像作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シブ吉
46
「イントレランス」から始まって、「キッズ・リターン」まで、どのページをめくっても、名作、名作、名作。サイレントからトーキー、モノクロからカラーと、二十世紀屈指の映画評論家の淀川長治さんが、89年間の映画人生の中で見た映画の中から千本を選んだ本を新たに再編集し、その中から更に百本を選出。淀川さんの解説の、文面からはあの名調子が蘇り、映画に対する愛が満ち溢れて、読めば読むほどその映画が観たくなってきます。素晴らしい映画だらけの本書は、名作を観たい人の映画ガイドブックとしてもオススメの一冊です。2013/02/28
TSUBASA
19
1910年代〜1990年代の映画作品の中から故淀川長治さんが選んだ名作紹介。本当は映画のタイトルだけ頭に入れて作品を観てから紹介文を読んで読了するつもりだったけど、なかなか観られない作品も少なくなかったので半分くらい鑑賞した所でとりあえず先に読了。いや、本当に紹介が見事なこと。もともと名作と呼ばれている作品が多いわけだけど、紹介された作品の当たり率は高かったと思う。淀川さんの言葉を胸に刻んでこれからも映画を観ていきたいと思います。「映画は頭で見たら、つまらないね。もっと感覚的に見てほしい。」2016/03/19
たかやん
9
見てない映画が大半だったが、見たい映画が増えた。「オリーブの林をぬけて」「霧の中の風景」「冬冬の夏休み」要チェック。個人的によくわからなかった映画=「ピアノレッスン」にはっとさせられた。そういうことだったのか。。2016/06/28
ネムル
4
淀長さんの基本も少しは押さえとかんとな、と2013/02/15
De PalmaX
3
「映画は感覚で見なさい」という淀長先生ですが、その感覚にはしっかりした知性や知識が裏打ちされているんでしょう。私もおませだから分かりますよ、多分…。クラッシック作品の紹介書として、町山世代の映画好きにもオススメしたい一冊。聴いたこともない名調子が懐かしく感じてしまう淀長マジックにやられました。2021/02/04