内容説明
美味礼讃!うまいものを求めて、西へ東へ路地裏へ。大文豪、生粋の江戸っ子にして大の食いしん坊のうまいもの探索エッセイ集。垂涎の十二本。
目次
ゴメンナサイ鍋―河豚のうまい頃
うなぎ役者噺
ビフテキを追って
ラーメン熱
アユとハモの話
お女郎問答―鳥、相鴨、馬肉、三題噺
さくら、ぼたん、女味よし
京都食散歩
最後は香の物
恋しや、うす味―おでん、シナ料理、シチュー
てんぷら評判記
お別れにお茶をどうぞ―水、茶、菓子、果物
著者等紹介
小島政二郎[コジママサジロウ]
1894年、東京下谷生まれ。作家。慶應義塾大学国文科卒(後に講師)。永井荷風に傾倒して文学を志す。芥川龍之介、菊池寛らと交流を結び、作家の道へ。評伝、交流に基づく文学史的小説と、大衆ベストセラー小説、食通エッセイで活躍した。1994年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまご
15
あああ.また行きたいお店が増えた.残ってるお店があるのが単純に嬉しい.全国区の美味なものをよく知ってるなあとため息,交遊録でまたため息(魯山人,芥川,谷崎,etc.).広島の天城でぐぐったら,感慨深いエピソード(https://chinokigi.blog.so-net.ne.jp/2012-07-08-20)がありました. いろいろな理由でなくなっていくお店.星の数ほど生まれる新店の中で,残っていくことの難しさ. 残っているからこそ店から連想されるエピソード.戦後明治座復興のエピソードが泣けました.2018/08/26
niz001
3
話に出てくる面子の豪華さにまず驚く。魯山人とか呼び捨てだよ、オイw。初小島政二郎だけど、結構好みだった。「食いしん坊」も買うか。2015/07/26
245
2
日本の各地で食べまくり。今残ってる店も多いから、巡ってみようと調べたら、そこそこお高いとこも多いのね。 魯山人ってどうしても名前が先行して勝手に気難しそうなイメージだったけど(モデルにした美味しんぼのせい?)、このおいしいもの知ってる友達感が良い。2017/08/21
bunca
2
さらりと文中に登場するに、名だたる文豪・文化人と交流があるのが見て取れる。こってり好きだけど薄味も愛す相反したあたりに作家らしさを感じます。2015/01/26
bunca
2
80歳を過ぎてなお、牛肉・しつこいもの・甘味がお好きな小島先生には内田百閒を彷彿とさせます。しかし、褒めておられるあの店も今や・・。老舗の伝統と味を守るというのは想像以上に大変なことなんですね。2012/08/29