著者等紹介
大森望[オオモリノゾミ]
1961年、高知県高知市生まれ。京都大学文学部文学研究科卒。翻訳家、書評家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キキハル
26
お得感満載のSFアンソロジー。「大卒ポンプ」は新人会社員の悲哀を描いてさすがというしかない。飛浩隆の二作は非常に好み。アリス・ウォンでシリーズ化を望みたい。「激辛戦国時代」はSFじゃなくパロディだったけれど笑ってしまった。是非続きも読みたい。「噛み付き女」は構成が見事なホラー系。このお母さんはかなり怖い。山田正紀の中編は過剰な言葉に溺れそうになった。戻りつつ読まないと難しい。そして東浩紀の連載は「オールトの雲」で完結。とても良い納得できる終わり方だった。一冊にまとまるのが楽しみだ。SFって本当にいいなあ。2012/08/21
亮人
23
白眉は松尾由美「落としもの」かな。火星SFで猫SFなら読むしかないでしょ。山田正紀「雲のなかの悪魔」の重量感もいい(けど全ては理解できてない)。しかもサイバーパンクっぽい文体もカッコイイ。北野勇作「大卒ポンプ」は期待してたけど、駄洒落のワンアイデアだったのでチョット消沈。逆に青山智樹「激辛戦国時代」は最高にくだらないがキライじゃないよ!飛浩隆の二作も(飛作品苦手派だが)情報理論が素晴らしい。友成純一と片瀬二郎のホラー二作は、もっとSFよりの展開にしても面白かったかもしれないが、ホラーでも好きかも。2012/10/01
Fondsaule
21
★★★☆☆ 北野勇作「大卒ポンプ」、飛浩隆「#銀の匙」、松尾由美「落としもの」、粕谷知世「人の身として思いつく限り、最高にどでかい望み」、青山智樹「激辛戦国時代」、 友成純一「噛み付き女」、片瀬二郎「00:00:00.01pm」、山田正紀「雲のなかの悪魔」、飛浩隆「曠野にて」、東浩紀「オールトの天使」。10篇の短編集。神様の話がよかった。もう何かSFじゃない方が多くない?2021/10/28
まつじん
15
安定した楽しさに溢れてますね。2013/05/12
雪守
11
シリーズ第8弾。序文で編者自らSF成分が一リットル当たり一分子の作品があるとか言ったり、一冊に同じ作者の連作短編が二編入っていたりと自由だなあ。東浩紀「オールトの天使」、見事に綺麗に終わりを迎えました。“栖花を語り手にした新たな長い物語”(作中表現)、実現するなら是非読みたいです。飛浩隆「#銀の匙」「曠野にて」、自動書記プログラムと、それを生まれた時から身に着けている少女の話。描写が美しくて素敵です。山田正紀「雲のなかの悪魔」、情報量に圧倒されました。分からない用語を調べてもう一度読み返したいです。2012/07/16