内容説明
重厚な原典準拠に支えられ、強靱な論理が流麗な文体で舞う。誰もがなし得なかった徹底的な読解によって、現代思想の常套を内破する「永遠の夜戦」の時空が、今ここに浮かび上がる―。『切りとれ、あの祈る手を』で思想・文学界を席巻した佐々木中の原点にして主著、補遺論文を付して遂に定本なる。女性に‐なる‐ラカンが叫び、知られざる泰斗・ルジャンドルが微笑する。恐れなき闘争の思想が、かくて蘇生を果たす。
目次
第1部 ジャック・ラカン、大他者の享楽の非神学(何故の難解さか;“鏡”という装置―ナルシスに囁くエコー;享楽のレギュレータ―ファルスと対象a;女性の享楽、大他者の享楽―精神分析の臨界点;表象と死体―ハイデガー・ブランショ・ギンズブルグ)
第2部 ピエール・ルジャンドル、神話の厨房の匂い(「彼らは戻って来る。刃を携えて」―ルジャンドルとは誰か;“鏡”の策略―政治的愛と「ドグマ」の意味;根拠律と分割原理―「何故」の問い;系譜原理と“父”―誰かの子であること、誰かの親であること;世俗化を相対化する―“中世解釈者革命”と「国家の期限」)
著者等紹介
佐々木中[ササキアタル]
1973年青森県生。作家、哲学者。東京大学文学部思想文化学科卒業、東京大学大学院人文社会研究系基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野博士課程修了。博士(文学)。現在、法政大学非常勤講師。専攻は哲学、現代思想、理論宗教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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