河出文庫<br> 浮世でランチ

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河出文庫
浮世でランチ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 206p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309409764
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「人生ってきっと、ワタクシたちが考えているより、二億倍自由なのよ」。中学に入ってから不登校ぎみになった幼なじみの犬井。学校という世界に慣れない私と犬井は、早く25歳の大人になることを願う。11年後、OLになった私だが、はたして私の目に、世界はどのように映るのか?14歳の私と25歳の私の今を鮮やかに描く文藝賞受賞第一作。

著者等紹介

山崎ナオコーラ[ヤマザキナオコーラ]
1978年、福岡県生まれ。2004年『人のセックスを笑うな』で第41回文藝賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

160
『元来私は、好きな人に対して以外に、仲良くなる努力をする気が起きない』。君枝の二つの時代を切り取って描く物語。そこには丸山君枝という一人の女性が、いずれの時代にあっても『自由』を願い生きていく、そんな彼女の姿を映した物語の姿がありました。『人生ってきっと、ワタクシたちが考えているより、二億倍自由なのよ』そんな幸太郎の言葉に『自由』という言葉の意味を思う主人公・君枝を描くこの作品。山崎さんらしい言葉選びを楽しめるこの作品。子供の頃、大人になった姿を自分はどう思い描いていたのだろうかと考えてしまう作品でした。2025/02/26

散文の詞

82
まるでエッセイを読んでるような、不思議な魅力のある小説だ。 確かに、朝や夜の食事と違って、ランチは学校だったり、職場だったりと外で食べることが多い。 そういう意味では、特別な食事なんだろう。特に人と接することが苦手だと苦痛になるかもしれない。 そんな事考えたこともなかった。 それでも生きていかなければいけない。なんとか持ちこらえろと応援しながら読んだ。 それにしてもいいタイトルだな、これ。 2020/02/14

いたろう

63
著者の初期作。「人のセックスを笑うな」に続く2冊めの小説。人づきあいが苦手な25歳の丸山君枝が、会社を退職して、初めての海外旅行で訪れた東南アジア、タイ、マレーシア、そして、ミャンマー。そこに交錯する、中学2年、14歳の時、幼なじみの犬井幸太郎の家で、「宗教ゴッコ」をしていた、数少ない友人たち、犬井、タカソウ、鈴木くん、新田さんとの思い出。25歳の東南アジア旅行が、14歳の思い出とどう繋がるのか、なるほど、そう繋がるのかと思われたところで、全く予想外の繋がり方に驚かされるが、これはこれで良かったのだろう。2024/08/18

dr2006

57
今見えているものは人によって違う。みんなが共有しているようなこの世界も、本当はそれぞれの人の側から見たら違って見えているはずだ。14歳の私と25歳の私が、代わる代わる自分の世界観を一人称で語る物語。私とは主人公の丸山君枝だ。14歳の私はいったい何を求めていたの?25歳になったら私はどうなっているのだろう?きっと浮世を楽しんでいるはず。いや、あの時がよっぽど浮世だったのかも。山崎さんの独特な描写に心の隅っこが喚起されて鳥肌が立つ。2017/04/21

にいにい

57
初山崎ナオコーラさん。西加奈子さんの「炎上する君」という短編集に有名作家として登場されていたので、気になって読んでみた。不思議な面白さがある。構成の妙。14歳と25歳の主人公が同時に現存する巧みな進め方。主人公の人の評価を気にしない考え方好きだなぁ。協調性には欠け生きづらいだろうけど、犬井やタカソウの25歳も知りたかったな。生き方を再考するきっかけとなりそうな1冊かな?もう少し、ナオコーラさんを読んでみようと思えた。2014/04/22

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