内容説明
「それは“岸辺のない海”と名づけられるだろう。永遠に欠如した永遠に完成することのない小説を、彼は書きはじめるだろう」―孤独と絶望の中で、“彼”=“ぼく”は書き続け、語り続ける。十九歳で鮮烈なデビューをし問題作を発表しつづけてきた、著者の原点ともいえる初長篇小説を完全復元。併せて「岸辺のない海・補遺」も収録。
著者等紹介
金井美恵子[カナイミエコ]
1947年、群馬県生まれ。67年、『愛の生活』が第3回太宰治賞次席となり小説家デビュー。同年、第8回現代詩手帖賞受賞。小説に『岸辺のない海』、『プラトン的恋愛』(第7回(79年)泉鏡花文学賞)、『文章教室』、『タマや』(第27回(88年)女流文学賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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