内容説明
ストリップではじめてブラジャーをはずしたＲ、全ストになって大当たりした女西郷、北陸で出会った広島弁の踊子あけみ…戦後日本の脇道を歩んできた田中小実昌が描く女たち。長らく入手困難だった処女作が、『マンハント』『ハードボイルド・ミステリィ・マガジン』連載時未収録だった原稿を加え、新ヴァージョンで復活。
目次
Ｇ線上のアリァ―しゃり・まん・ちゅう
ヌード学入門
こみまさ＝ヌード・ゼミ
かぶりつき人生
著者等紹介
田中小実昌［タナカコミマサ］
１９２５年、東京都生まれ。東京大学文学部哲学科中退。軽演劇、将校クラブの雑役、香具師などの職を転々とした後、翻訳、文筆業へ進む。１９７９年、第８１回直木賞と第１５回谷崎賞を受賞。２０００年、ロサンジェルスにて客死（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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阿部義彦
20
神蔵美子さんの推薦本。 ながらく入手困難だった処女作だそうです。ストリッパーの女性に焦点をあてつつ、自分の来し方をたんたんと語っています。そうか、エロと純文学と言えばエロ事師たちこと野坂昭如さんが思い浮かぶがその先達でもあったのですね。客死したのが本当に悔やまれます。思わずクスリとする少し下世話なユーモアには故井上ひさしのそれに通じるものも感じました。2018/04/21
駄目男
17
『読メ』に登録して早や7年半にもなるが、他の人と比べ「お気に入り」が滅法少ない。たったの28人で、その所為か否か、田中小実昌を読んだという話をまったく聞かない。或いは田中小実昌本人を知らないのか。更に古本に興味のない人にはまったく無縁な話だが、彼の書籍は半世紀程前に書かれたものでも一向に値下がりせず、単行本の何れも2000円前後の高値だ。彼は平成12年にアメリカで客死しているそうだが、まったくいつの間にか消えた作家だった。以前は毛糸で編んだ帽子がトレードマークで、2021/07/28
gtn
16
ストリップ劇場「東京フォーリーズ」に勤めていた時の踊子たちの姿を描く。著者に上昇志向というような俗っぽいものはない。ただ、人の生態を観察すると真理が見えてくるということに気付いているだけである。2020/02/16
isbm
1
★★★2022/11/28
でろり～ん
1
まあね、時代が古いですからね、エロティックというより社会風俗を「ふうん」って感じでオベンキョ。そですか、殿山泰司って人を思いだしたりしたのですが、呑み仲間だということが解説に記してありました。殿山氏が１０年ほど年上。この本は楽しめましたが、著者の翻訳したサスペンスとか、特に読みたい気にはならないのでした。しゃり・まん・ちゅう、ですかあ。メシ・女・酒ってことなんでしょかねえ。今の日本じゃ、どうなんでしょ。んな奴いない、とも言えるし、何も変わらない、とも言えそうな感じですかねえ。香具師の旅が売ってないです。2020/03/01
