河出文庫
圓太郎馬車―正岡容寄席小説集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 405p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309408590
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

明治、大正、昭和をたくましく生きた噺家たちの姿が、鮮やかに浮かび上がる―名手による傑作小説。表題作他、三遊亭圓朝の若き日の追想「圓朝花火」、古今亭志ん生が自らの半生を重ねたという「寄席」など、今もって新鮮な四篇を収録。

著者等紹介

正岡容[マサオカイルル]
1904‐1958年、東京神田生まれ。寄席芸能研究家、随筆家、作家。江戸から明治を中心に、寄席芸能、風俗などの研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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fwhd8325

43
副題は、正岡容寄席小説集。最近のブームから、寄席関連本や寄席を舞台にした小説も新刊が出版されています。私なんかが、正岡容を語るなんて致しませんが、この小説集は、まさに人物が活き活きと動いている姿が見えます。寄席で落語を聴いた時、噺家さんによって、見えてくるものが全く違うのと同じように、時代を経てもなお褪せることのない世界が描かれています。平成最後の一冊でした2019/04/30

ヨーイチ

11
青空文庫です。山田風太郎の随筆中に正岡子規の引用があり、「そう言えば、子規って読んだこと無かったなぁ」と青空文庫文庫を検索すると、正岡子規の隣に正岡容が。かの小沢昭一さんも師事した寄席研究家(?)。気にはなっていたが(三十年位!)今回が初読。色んな面のある作家ではあろうが、全体に漂う軽みが印象的。寄席の芸が文章になっているのが分かる。もっと読めば、別の面が見えてきそう。昔好きの人、芸事の好きな人にはオススメ。講談、落語などの速記本ってこんな感じだったのかもしれない。2012/10/03

駄目男

4
明治から大正にかけて圓太郎馬車なるものが存在していたことは知っていたが写真でしか見たことがないので本書を買ってみたが圓太郎馬車の話しではなかった。三遊亭圓朝の弟子、橘屋圓太郎が真打ちとなるまでの出世譚。初版は昭和16年で作者も知らない人。正岡容の容は(いるる)と読むらしいが、一体、どんな経歴の人かと調べてみると明治37年12月20日生まれで昭和33年12月7日死去。六代目尾上菊五郎の座付作者と書かれている。当たり前だがどうも会話が落語調。舞台は日露戦争前後の東京。敢えて読まなくともいいような本だった。 2018/04/18

OMO

2
面白さ:○   興味:○   読みやすさ:○   新鮮さ:○   文学的云々:×2021/10/18

qoop

2
落語家青春小説集、と呼びたい一冊。老いた名人の回想〈初看板〉、滑稽さの中に清々しさが薫る〈圓太郎馬車〉、人生の節目を大胆にスケッチした〈圓朝花火〉、志ん生と著者の若き日を重ね合わせた〈寄席〉。〈寄席〉は志ん生自身が高座にかけたそうだが、どこをどうアレンジしたのか気になる。2014/02/02

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