内容説明
『古事記』と並んで「記紀」と呼ばれる『日本書紀』は、全三十巻に及ぶ「わが国最初の国史」である。本書は、『古事記』も訳した福永武彦による、最も分かりやすい現代語訳で精選抄訳した名著。神話、伝説、歴史と、さまざまな記録が織り込まれ、皇室の系譜を中心に語られる壮大な古代史を、現代の眼であらためて読む醍醐味。
目次
神代の部(宇宙の初め(本文)
同、別伝(一書の一)
同、別伝(一書の二)
同、別伝(一書の五) ほか)
人皇の部((神武)東への道
(同)征旅の歌
(同)秋津洲
(崇神)三輪の酒宴 ほか)
著者等紹介
福永武彦[フクナガタケヒコ]
1918‐79年。福岡県生まれ。東大仏文科卒。詩人、小説家。堀辰雄との親交を経て、42年に加藤周一、中村真一郎らと「マチネ・ポエティク」を結成。西欧的な思考を追求しながら日本詩の方法的実験を試みた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
51
勉強用。全文が書いてあるわけではないようだけれど興味深く読んだ。他国の神話とけっこう共通項があるところなど面白い。2016/03/13
mazda
20
イザナギとイザナミに始まり、天照大神、神武天皇から中大兄皇子まで、いろんな登場人物がいることを改めて知った。この年になって、改めて歴史書をしっかり勉強したいと強く思う。2013/04/12
サケ太
13
日本列島誕生から古代の天皇が統治した時代の逸話まで。抜粋したエピソードを現代語訳で分かりやすく。フツーに読むよりも読みやすい。神話での出来事から現在の風習や知名にも繋がるというのは面白い。現在では象徴としての存在であるが、古代の天皇は自ら政治を行う存在であり、その地位の継承には血を伴うことも多かった。物語として整えられているとしても面白い。古代史に興味が湧く。2017/01/23
ライムとザクロ
5
【14-118】『古事記』に続いて。元々『古事記』と共通する内容が少なくない訳ですが、同一訳者による文章という事により、いよいよ差異が瑣末になり過ぎた印象は否めない。一方で、神々の表記や名前には多様な違いがあって面白い。そこを『古事記』と逐一比べながら読んだので、相当な時間のかかる読書になったのですが。2014/09/24
belle
4
カタカナがよく似合う神々と天皇をはじめとする皇室関連の人々の名前。舌を噛みそうだけど楽しい。それと歌謡が魅力だ。全30巻に及ぶ日本紀を福永武彦が精選し抄訳したもの。「古事記」は岩波文庫版を愛読しているが、なかなか手を出せないこちら。現代語訳ながら神代からの流れを掴めたのはとてもよかった。2018/03/27