内容説明
「…しかし、あの頃はほんとに、ヒマだったんだな。こんなにたくさん字を書くなんて、ほんとにやる事が無かったんだと思うよ。/でも、それも今じゃみんなチョー消しさ。十年や二十年なんて、ゴム消しさ。」永遠のブルース・マンが贈る詩と日記による私小説。時代を越えて語りかけるみずみずしいことばの数々。自筆オリジナル・イラストつき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ムッネニーク
55
84冊目『十年ゴム消し』(忌野清志郎 著、2000年3月、河出書房新社) カリスマ的ロックンローラーとして知られる著者が、まだ何者でもなかった20代の頃に書き記していた散文を纏めたもの。解説は元THE BOOMの宮沢和史。 詩、日記、エッセイのどれとも判断が付かないもので、当時の恋人へのラブレターの様でもある。掴みどころのない内容だがどきりとさせる危うさがあり、世間のイメージとは違う多感で繊細な青年の顔が頭に浮かんだ。 〈ぼくたちは 七色にかがやくだろう カラフルに ガラス細工の小鳥みたい〉2025/12/06
たくみ
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85ページの「ぼくをほめてくだされば たちまち元気になります。」ってなんか真理ですな。あとは基本的は、寒風吹きすさぶ中孤高の空元気を叫び続けるような、痛々しさともいうべきか。2015/03/29
パティ
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図書館でたまたま手にとる 言葉がどれもストレート レールにのらないのは大したことないのかもしれない でもすごく勇気もいることだと思う 「ほんとにそう思うのか。思うとしたら、きみの「思う」は、とてもいいかげんなものだな」「今じゃみんまチョー消しさ。十年や二十年なんて、ゴム消しさ。」 ホントうわべや建前じゃなくて、のまま、中身をストレートにぶつけてきた人なんだな。と思った。2009/05/14
ishida
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続けて再読。若き清志郎がそこにいる。2020/11/28
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- 和書
- 農業経営安定の基盤を問う




