河出文庫<br> 親指Pの修業時代〈上〉

河出文庫
親指Pの修業時代〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 359p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309404554
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ある夕暮れ、午睡から目覚めると、左足の親指がペニスになっていた―。驚くべき奇想とともに始まる性の遍歴を描いて、発表直後から圧倒的な反響を呼び、90年代の文学に画期的な地平をひらいた第三十三回女流文学賞受賞の名作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

H!deking

72
右足の親指がペニスになってしまった女子大生の一実ちゃん。怒涛の展開!感想は下巻で!2019/03/24

冬見

13
ある夕暮れ、午睡から目覚めると右足の親指がペニスになっていた女の物語。◆男女の恋愛・性愛における違和感や不均等、気味の悪さがこれでもかというほど鋭く鮮明に描かれている。頭の中にある「正しさ」をなぞって、「そういうもの」だと思い込もうとしてきたものをほじくり返して、「ほんとうにそうかのか?」と問いかける。ズタズタに引き裂かれて、ゼロになった地平からふたたび世界を見つめると、そのおぞましさからもう目を背けることはできない。自分のなかの怨念が噴出して慌てた。と同時にもう繕わなくて良いのだと、少しすっきりした。2021/08/16

山田

10
親指がPになるという突拍子も無い展開なのに、なぜかめちゃくちゃ引き込まれてしまった。ふと気付いた時に真顔でこの本を読んでいる自分に恥ずかしくなってしまった。このまま下巻へ。2019/06/24

アーノルド

4
再読 “P”と表現するとこや、“修行時代”とタイトル付けするとこに、作者の唯一無二の感性が感じられます 一癖二癖ある厄介な登場人物が多いのですが、改めて考えてみると現実社会にそれほど珍しくなく、案外、春志のような汚れない天真爛漫な人間の方が数少ない “性”に関してだけでなく、人間の抗えない欲望のようなモノを感じる作品です     2020/07/11

午後

4
性を通して今まで疑ったこともなかったことを揺さぶられたり、思いもよらなかったことに眼を開かされたりする、スリリングな小説、そして以外に読みやすい。紋切り型に収まらない人間関係。2018/04/06

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