内容説明
日本の探偵小説の最大の理解者であり、優れた批評家であった乱歩の、革命的なミステリ論を精選。
目次
涙香の創作「無惨」について
日本探偵小説の系譜
日本の探偵小説
「乱歩愛誦探偵小説集」序
推理小説今昔
原始法医学書と探偵小説
明治の指紋小説
一般文壇と探偵小説〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅香山三郎
8
江戸川乱歩コレクションの第3巻。第2巻が海外ミステリ論集だつたのに対し、日本のミステリへの評論をこの巻では収める。なんとなく、乱歩が評論を多く書くのは、戦後になつてからかと思つてゐたが、「日本の探偵小説」(昭和10年)などのかなりしつかりしたものを書いてゐた。戦後は、探偵小説界のまとめ役としての立場もあり、探偵小説の現在地とその展望といふ視点で、一般の文壇との関係にも言及する。評論家としても乱歩が一流の人であつたことが感じられた。2024/07/01
あるるかん
0
乱歩の探偵小説の評論家、研究家一面を見られ、乱歩と実際に話をしてる気分になれる本。2015/12/20