内容説明
1965年の春休み、ラジオから流れるベンチャーズのギターがぼくを変えた。“やーっぱりロックでなけらいかん”―。四国の田舎町の高校生たちがくりひろげる抱腹絶倒、元気印の、ロックと友情と恋の物語。青春バンド小説決定版。直木賞、文芸賞受賞作。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
95
私には若すぎる話。楽器をやっていたら、入り込めたかも。2010/04/26
chimako
89
讃岐弁にちっと詳しくなったかも。文字で読むその地方の言葉は声に出すと少しずつ熱を持ってくる。ちっくんと仲間たちの紛れもない青春を50センチばかり俯瞰した目線で眺め続けた。で、文化祭のコンサートの終わりには一緒に涙を流した。我々の年代よりも少し上なので中学の時ラジオで聴いた音楽(洋楽)とはズレがある。それでもあの有名なパイプラインのテケテケは耳に馴染みがある。登場人物のキャラクターが良い。男子高校生のバカバカしさと初々しさとはち切れそうな有り余る体力。映画のキャストもグー!大林宣彦監督の解説もグーである。2020/03/03
hit4papa
82
ロックに魅了された60年代の高校生らを描く青春小説。バンドのメンバー集めから、楽器を買うためのバイト、大盛り上がりの合宿、切ないデビューそして、フィナーレは学園祭でのお披露目と続きます。主役ら登場人物たちが、純粋無垢すぎて現実味が希薄なのですが、小学生のような恋愛を含め物語としては楽しく読むことができます。軋轢を経て絆を深めていくバンドものの王道シーンがないのは残念ではありますが。会話はすべて讃岐弁なのですが、各章のタイトルをロックの名曲の一節を方言で翻訳して表しているのが良いですね。【直木賞】2017/02/09
hnzwd
77
他の作品で作者の実力は認識していながらも、直木賞受賞は納得の一作。青春時代を振り返りながら語る形式は、スティーブンキングのスタンドバイミーを彷彿とさせるし、1960年代のロックとの融合も素晴らしい。名曲のタイトルに添えられた讃岐弁訳の章題も良い。王道突き抜けた感じで、少し短い感じもしましたが、、これで直木賞ってのは、当時のブームを物語っているということですかねー。2016/06/23
アポロ
74
いいね、素敵な青春!音楽大好きなアホな高校生活を送った僕としてはかなり楽しめた!時代は違えど音楽の輝きは変わらないね!2018/06/05