内容説明
猿飛佐助、服部半蔵、石川五右衛門、雲霧仁左衛門など、正史にはほとんど名を残していない彼らが、芝居や小説の世界で長い間スターの座を保ちつづけているのはなぜか―夥しい史実や稗史の記述をふまえ、また作家としての著者独自の推理や想像をまじえながら、歴史の陰にかくされた庶民の英雄たちの虚像と実像を明らかにし、その魅力をさぐる興味つきない歴史エッセイ。
目次
忍者ノ巻(伊賀の里は共和体制;服部半蔵のうらおもて)
盗賊ノ巻(酒顛童子の実像;袴垂保輔の背景;蜂須賀小六は大野盗;石川五右衛門の真実;忍者盗賊・風魔小太郎;巷説・雲霧仁左衛門;日本左衛門の素顔;実説鼠小僧次郎吉)