河出文庫<br> 蓮と刀―どうして男は“男”をこわがるのか?

河出文庫
蓮と刀―どうして男は“男”をこわがるのか?

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  • サイズ 文庫判/ページ数 396p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309401607
  • NDC分類 914.6

内容説明

フロイト、ユング、フロムらの徹底批判を通して無意識の抑圧にメスを入れ、土居健郎『「甘え」の構造』漱石『こころ』トーマス・マン『ヴェニスに死す』の分析を通して良識の無知と偏見と責任放棄を弾該、返す刀でホモ雑誌に群がる欲望のたれ流しにトドメをさす―。“真実の人”橋本治が幼児語を駆使して“おじさん”社会に敢然と立ち向い、開かれたコミュニケーションをめざした痛烈評論!

目次

第1章. 使用上の注意をよくお読み下さい
第2章. フロイトは“おじさん”だった
第3章. きみがこわがっているそのことについて
第4章. BOYS’ LIBERATION

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

A.T

22
本編第1章にも書かれているように、本来はわたしの如き「女」が読む本ではないのだが。「読むなよ、読むなよ」と言われれば、かえって読んでしまう。そう、この本は男、でありゲイの橋本治が男性に向けて書いた「ゲイの世界」への案内本なので。トーマス・マン「ヴェニスに死す」、夏目漱石「こころ」に描かれる同性愛分析は女性でも気になる内容。わたし自身はこの「こころ」を読んで夏目漱石から離れたクチだったけども、読み返してみたくなった。実に的確。2025/09/05

tyfk

4
どうしてこんな書き方しかできないのかなと(あの頃のは、と限定すべきか)なんとも広がりのない思いつきと理屈を、ああだこうだ延々しつこくこねまわしてる。教祖さまに詰問されてるような感じ。2024/11/01

静かな生活

3
名著だな、こりゃ。2022/06/19

けいこう

3
なんだか、ひどく強い力で殴られたような気分だ。2015/11/05

せと

3
橋本治の本を読むのは本書が初めて。「アタシと寝まショ♡」のようなふざけた文体で書かれているのだが、著者は自らの文体を「幼児語」と称し、それを「ふざけた文体だ」と思う人=「自分のこともよくわかってないのに社会の言うこと聞いて大人ぶってる"おじさん"」の頭こそを批判する。その皆がわかってない「自分のこと」つまり人間の本質とは結局性(セックス)だろ、というのが本書の要旨である。恐らく。語り口は文体や精神分析、ゲイ雑誌と移り変わり、更に文体は圧倒的に濃いのでので眩暈がするが、今後も他に類を見ることのないだろう本。2013/07/19

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