感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あずき
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古本屋で見つけた一冊。黒岩涙香・徳富蘆花・久米正雄・村山槐多・岡本綺堂・大仏次郎・吉川英治・山本周五郎・火野葦平・海音寺潮五郎・吉屋信子・柴田錬三郎と多岐にわたるミステリー集。巻末の解説もわかりやすく、比較的取っ付き易いと思う。黒岩涙香は若干現代の文になっているので、読み易いとは思うけれども、ルビがあったほうがもっと読み易い。その一点で言えば、挿絵なども当時のままなので、創元推理文庫の日本探偵小説全集1巻がオススメ。その他河出文庫から傑作選が出ているので、今年中には追従したい。にしても面白かったです♪2012/04/04
アヴィ
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文豪と銘打つだけあり、百万人の作家山本周五郎から、剣豪小説の吉川英治に柴田錬三郎、少女小説の吉屋信子まで錚々たるビッグネームが並ぶ。だが本書の圧巻は本邦発の探偵小説とされる黒岩涙香の無惨。いかにも明治の文体だが、これが意外と読み易く、内容も現代のミステリーとしても充分通じる出来栄え。同時代の徳富蘆花の作品も海外ミステリーからの意訳らしいが、舞台を日本に置き換えた、和風ミステリーに仕上がっている。現代へと繋がるミステリー人気はこの時代の先見と努力であることがわかる2024/12/18
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