内容説明
未知なるみちのくの旅に挑み、俳句の世界に新風を吹き込んだ松尾芭蕉。自然の無常、人生の機微を心のままに表現した紀行の名作「奥の細道」。その旅路をたどりながら、書き写し、鑑賞して味わう本。ボールペン1本で気軽に始められます。「声に出して読む」→「書き写す」→「意味を知る」の順で、初心者でも取り組みやすい構成です。「奥の細道」の概要から時代背景まで、わかりやすく解説。
目次
草の戸も住み替はる代ぞ雛の家
行く春や鳥啼き魚の目は涙
あらたふと青葉若葉の日の光
木啄も庵は破らず夏木立
田一枚植ゑて立ち去る柳かな
風流の初めや奥の田植歌
早苗とる手もとや昔しのぶ摺り
桜より松は二木を三月越
あやめ草足に結ばん草鞋の緒
夏草や兵どもが夢の跡
五月雨の降り残してや光堂
蚤虱馬の尿する枕もと
閑かさや岩にしみ入る〓の声
五月雨を集めて早し最上川
雲の峰いくつ崩れて月の山
暑き日を海に入れたり最上川
象潟や雨に西施がねぶの花
荒海や佐渡に横たふ天の河
一つ家に遊女も寝たり萩と月
塚も動けわが泣く声は秋の風〔ほか〕
著者等紹介
佐藤勝明[サトウカツアキ]
1958年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在は和洋女子大学教授。専攻は近世俳諧史。大学生のころから芭蕉に関心をもち、近世俳諧の研究を志して現在に至る
岡田崇花[オカダスウカ]
1960年生まれ。日本書蒼院副理事長(松戸会会長)。文部科学省後援書写技能検定協会千葉県審査員。産経国際書会審査会員。八柱ヨークカルチャー暮らしの書道講師。読売書法展かな部門特選受賞。文部科学省認定硬筆書写検定1級。子どもから書道講師まで幅広く指導を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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