出版社内容情報
『文藝別冊立川談志』を没後10年に単行本化。松岡慎太郎氏(談志長男)、立川志の輔、神田伯山インタビュー、橘蓮二の写真を増補!
目次
インタビュー(立川志の輔;神田伯山;松岡慎太郎)
エッセイ(山藤章二“立川談志の心を聴いた”;和田尚久“立川談志、素の断片” ほか)
特別対談 立川志の輔×立川談春―全身全霊の落語家 兄弟弟子、師匠を語る。
咄家エッセイ(三遊亭圓楽―キザッペ談志の友情;立川志らく―やりやがったな、志らく 歌のこと、映画のことなど ほか)
談志対談集 立川談志×(一龍斎貞鳳―笑いのメーカーは苦労します;春風亭柳朝×三笑亭夢楽―40歳以上の「関白宣言」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
34
没後十年を機に、2018年に刊行された「文藝別冊 立川談志」を再編集した『新釈立川談志』。弟子の立川志の輔、講談師・神田伯山、そして息子である松岡慎太郎へのインタビューが新たに追加された大増補版となっている。志の輔が「師匠の言うことが少しずつ、わかったりわからなかったりわかったり、これが結構楽しかったですね」と語れば、「談志師匠は、落語については常に揺らいでいたように思えます」と伯山も同じ印象を抱いていたかのような解釈をしてみせる。(つづく)2022/01/17
やまねっと
5
以前出たムックの増補版。落語界の革命児という言葉は一番しっくりくる。 談志も若い頃は僕という一人称を使っていたのが印象的だった。神田伯山とご子息慎太郎さんのインタビューが良かった。もし談志が生きてたら伯山をどう見たのか気になる。エッセイが多数入ってるのが良かった。とても読み応えのある本でした。 ただ、そんなに面白くない短編小説が入っていたのは何故だろうというのが一番引っかかった。 2022/02/13
はえ太
2
立川志の輔が、談志の遺した言葉「俺が落語だ」は、「俺、立川談志こそ落語である」という驕りではなく、「あれも落語、これもそれも落語、全部が落語なんだ。己と落語をすり合わせろ」という解釈をしていることに、なかなか震えた。2022/08/28