出版社内容情報
父が逝った日の空は綺麗すぎて怖いくらいだった--父蜷川幸雄が死に向かう一年半。驚くほど美しくなってゆく世界を写す奇跡の写真集
内容説明
父が倒れ、ゆっくりと死に向かう一年半―。眩しすぎる光をうけ、世界は驚くほど美しくなっていった。奇跡のような日々を写した感動の写真集。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
129
書店で見掛けて、思わず手に取りました。蜷川実花の写真集は、初めてです。美しい写真集ではありますが、偉大な父親の死の喪失感からか、ぼんやりとしたイメージです。蜷川幸雄の名前は知っているものの、思い入れは特にないため、あまり感動はありませんでした。2017/05/24
中居正広は野良犬に追いかけられろ・寺
80
御存知蜷川実花が、父・蜷川幸雄が亡くなった日を追憶した写真集。蜷川幸雄が死んだのは2014年。もう3年経つのだ。いつもの毒々しい写真集ではない。当時、朝の散歩の1時間だけが自分の時間だった実花さんが、歩きながら写した写真である。故にいつもと違って朝の光で白っぽいものが多い。亡くなるまでの1年半は、まるで神様からの贈り物の様に家族全員に会えた1年半だったそうだ。病気を得てからも4本の新作の芝居を作った蜷川幸雄。偉い人だ。そして澄んだ空気を感じる写真だ。死ぬ事は、澄んだ空気と光の中に消える事かも知れない。2017/05/16
とよぽん
52
今、富山県美術館で開館5周年記念の「蜷川実花写真展」を開催している。まだ鑑賞していないが、会期中にぜひ行きたい。お父さんが演出家の蜷川幸雄氏だったと知って驚いた。娘にとっての父親は疎遠なイメージがあるが、蜷川父娘は違っていた。いのちのつながりを感じる1冊だった。2022/05/15
りずみぃ
49
蜷川実花が切り取る蜷川幸雄カーテンコールのうつくしい日々。倒れてから亡くなるまでの「神様がくれた命のグラデーション」。透明感に胸が震える。2019/07/07
鱒子
42
図書館本。私がイメージする蜷川実花さんといえば、原色バーン!花ドーン!な感じなのです。しかしこの本は、いつもの蜷川さんとは全く違いました。亡き父、蜷川幸雄さんを送った娘、かつ写真家にしか撮れない、静謐な写真集でした。2017/06/16