出版社内容情報
蜷川から新作戯曲を依頼された藤田が、蜷川を題材に書いた戯曲「蜷の綿」と、取材の過程で二人が交わした日記、対談などを完全収録。
内容説明
死を目前にした世界的演出家がその人生を託し、最初で最後の戯曲を依頼したのは、50歳下の若き才能だった―人生のすべてを閉じ込めた戯曲を全文掲載。制作過程で行われたインタビュー、交換日記など、魂が共鳴しぶつかりあった全記録。
目次
対談・インタビュー(対談・蜷川幸雄×藤田貴大―対談「勝負のはじまり」;蜷川幸雄インタビュー;関係者インタビュー)
交換日記 蜷川幸雄×藤田貴大―二〇一四年八月~一一月
戯曲「蜷の綿」―作・藤田貴大
著者等紹介
蜷川幸雄[ニナガワユキオ]
1935年10月15日、埼玉県川口市生まれ。1955年に劇団青俳に入団し、1968年に劇団現代人劇場を設立。1969年『真情あふるる軽薄さ』で演出家デビュー。1972年に演劇集団「櫻社」を結成、1974年同劇団を解散後、『ロミオとジュリエット』で大劇場へ進出。以後、日本を代表する演出家として、国内外の現代劇からシェイクスピア、ギリシャ悲劇など幅広い作品を世に送り出す。また、1983年にギリシャ・ローマで公演した『王女メディア』を機に、毎年海外公演を行い、その活動は海外でも注目され、高い評価を得た。1988年『近松心中物語』第38回芸術選奨文部大臣賞をはじめ数々の賞を受賞。ロンドングローブ座のアーティスティックディレクターの一人でもあった。2006年に彩の国さいたま芸術劇場で、55歳以上の演劇集団「さいたまゴールド・シアター」を発足。2009年には、若手俳優の育成プロジェクトとして「さいたまネクスト・シアター」を開始。2016年5月12日永眠。享年80
藤田貴大[フジタタカヒロ]
1985年4月27日、北海道伊達市生まれ。マームとジプシー主宰、演劇作家。2007年マームとジプシーを旗揚げ。以降全作品の作・演出を担当する。2011年6月から8月にかけて発表した三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で第五六回岸田國士戯曲賞を二六歳で受賞。2013年、2015年に今日マチ子の漫画『cocoon』を舞台化。同作で2016年第二三回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。演劇作品以外でもエッセイや小説、共作漫画の発表など活動は多岐に渡る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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