出版社内容情報
今も話題作を発表し続け、東京芸術劇場芸術監督就任など近年益々進化する演劇界の巨人を、野田作品研究の第一人者が論じる決定版!
【著者紹介】
1956年、埼玉県生まれ。演劇評論家。東京藝術大学教授。紀伊國屋演劇賞選考委員。著書に『4秒の革命』『野田秀樹論』『菊五郎の色気』『菊之助の礼儀』、蜷川幸雄との共著に『演出術』などがある。
内容説明
驚くべき新たな作品を次々と生み出し続ける劇作家・演出家・俳諭―ますます進化する稀代の才能を作品から解き明かす!現代における決定版・野田秀樹論!
目次
1 NODA・MAP―フィジカル・シアターの疾走(速度の演劇、ふたたび;永遠と刹那―キル;妄想と蜃気楼―TABOO ほか)
2 『パンドラの鐘』以降(白い雲―パンドラの鐘;跳梁する家母長―贋作・罪と罰/パンドラの鐘;終わりを告げる空砲―カノン ほか)
3 『THE BEE』以降(「儀式」の日常化―THE BEE;人は生き延びていくしかない―ロープ;重層的な迷宮―The Diver/ザ・ダイバー ほか)
著者等紹介
長谷部浩[ハセベヒロシ]
1956年、埼玉県生まれ。演劇評論家。東京藝術大学教授。紀伊國屋演劇賞審査委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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みちしるべ
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まだ野田秀樹さんの演劇を見たことがない。そもそも舞台を劇団四季しか見に行ったことがない。しかし、この本の評論を読んで、主題やモチーフとなる寓話等がある現代劇を見てみたいとはじめて思った。特に興味を持ったのは、「パンドラの鐘」「THE BEE」の2作品。後者は、イギリスでの公演が成功したとのことで、「世界レベル」の劇というものを見てみたいと思った。前者は、能から釣鐘を用いた悲劇的結末を持ってきながら、戦争責任と天皇制をテーマにしているとのこと。しかも、初演の主役は天海有希さん。深みと華やかさが感じられる。2024/11/03