出版社内容情報
「箱を開けると、そこには1951年の佳き日の幸福がぎっしりと詰まっていた」(平松洋子)。世界初公開の幸せな結婚式の光景
【著者紹介】
1912年パリ生まれ。20世紀フランスを代表する写真家のひとり。邦訳に『パリ ロベール・ドアノー写真集』『芸術家たちの肖像』(ともに岩波書店)、『不完全なレンズで──回想と肖像』(月曜社)など。
内容説明
1951年、フランス、サン・ソヴァン村。花嫁18歳、花婿24歳。若い男女の船出が、いま、はじまる。フランスを代表するヒューマニズムの写真家ドアノーが惜しみない愛情を注ぎ込んだ祝福のドラマを、半世紀の時を超えて世界初公開。
著者等紹介
ドアノー,ロベール[ドアノー,ロベール] [Doisneau,Robert]
1912‐1994。フランスのヴァル・ド・マルヌ県ジャンティイ生まれ。パリのエコール・エスティエンヌで学んだ後、写真家アンドレ・ヴィニョーの助手となる。ルノー社の産業カメラマンなどを経て1939年フリーとして活動を開始。パリを中心に庶民の何気ない日常をとらえた写真で高い評価を得る。ニエプス賞(1956年)、国内写真大賞(1983年)など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コットン
74
ゆったりとした田舎の情景と親しみや好奇心が出ている表情がダイレクトに伝わる写真集。見返しの紙が自分も使ったことがあるファンシーペーパーだった。2022/01/28
akubi
11
どうしてこんなにも胸がどきどきするのだろう。完璧に晴れたこの日のひとびとの笑顔とものがたりが、それぞれの写真のなかで呼吸をしていた。 そこにいるような。だれかの思い出を聴いているような。囁き声と賑やかな笑い声から、ふっ。と夜がきて、ふたりきりの旅へでる。月がやわらかく夜空に滲んで、その道を照らしてた。 2020/11/27
けんとまん1007
8
60年前の結婚式。モノクロなのが、とてもいい味わいになっている。結婚式となると、どうしても新郎新婦が主人公になってしまいがちだが、ページをめくっていくと、登場するすべての人たちの物語を感じてしまうのは、何故なんだろう?そこが、ドアノーの写真たる所以なのだろう。2013/10/17
ハル
3
1951年、フランスパリから340キロ南西にある村での結婚式の写真集。新郎新婦が主人公だが、結婚式の日の村の人々の記録でもある。幸せが満ち溢れている白黒写真をみると、今のブライダル産業に乗っかった披露宴が味気なく思える。撮影時にロベール・ドアノー自身が残したノートにもとづく写真の説明文がいい。2015/07/03
えだまめ
2
何も知らずに読みましたが「パリ市庁舎前のキス」を撮った方と書いてあり驚きました。田舎の風習を守って行われる結婚式の、穏やかで幸せそうな様子が伝わってきてとてもすてきでした。2019/03/08