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内容説明
アルバム『放送禁止歌』の2曲が猥褻とされ発売禁止、わずかな活動期間で音楽界から忽焉と姿を消す。今世紀に入り復活を遂げた矢先、ひき逃げ事故で帰らぬ人に…“幻のフォークシンガー”の足跡を追う。
目次
第1章 山平和彦の痕跡
第2章 『放送禁止歌』
第3章 秋田から岐阜へ
第4章 山平和彦がいた“風景”
第5章 塗り替えられた記憶
第6章 マイペースとその後の山平和彦
終章 姉と弟
著者等紹介
和久井光司[ワクイコウジ]
総合音楽家。1958年10月2日に東京都渋谷区で生まれ、横浜市で育つ。1981年にスクリーンを率いてレコード・デビュー。同バンド解散後、モーメンツ、東京の人を経て、ソロ活動を開始した。2007年暮れには、ボブ・ディラン公認の日本語カヴァー集『ディランを唄う』と、最新オリジナル・アルバム『愛と性のクーデター』をソニー・ミュージックから同時発売している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sasha
2
フォークからニューミュージックへ。70年代半ば、一時、音楽界で輝きを見せ、その後姿を消したのは平山和彦以外にもいたと思う。ただ、平山が違ったのはファーストアルバムが発売禁止になったのと森達也のテレビ・ドキュメンタリーで取り上げられたのち、再度、歌うこと再会し、不慮の事故で亡くなったからだろう。本書は評伝と言うより70年代半ばまでの音楽界の群像って感じ。参考文献からの引用があまりにも多い。関係者の証言が取れているのに、マイナス部分にはあえて触れていないので少々消化不良。2017/09/10
takao
1
今は昔2017/09/26
おおきなかぶ
1
1970年代前半に産まれた私は、知るひとぞ知るフォーク歌手の山平和彦さんについて、当然知らなかった。が、本書を今回手にして、才能や、人を惹きつける魅力に溢れていた山平さんの歌声を、是非ともオンタイムで体験したかったと心から思った。私にとっての放送禁止、発売中止の筆頭者は、RCサクセション(カバーズ騒動)であるが、騒動後のタイマーズのライブのゾクゾク感は、現在までも片手に収まる程、上位に位置するのだから。終章の宙音さんと光秀さんへの最後の質問、そして宙音さんのブログには言葉が無くなった。2016/11/05
あっちゃんのパパ
0
評価=4:中学から高校にかけて東海ラジオの深夜放送にて「山平和彦」の番組を熱心に聴いていたことを昨日のことのように思い出した。2004年に交通事故で亡くなったという記事を見て寂しさを覚えたのは私だけでは無かったのだ。彼の生涯をこのような形でまとめてくれた和久井氏に感謝したい。2013/01/13
けじ
0
途中まで読んで、文章はうまいが面白味に欠けるという印象しかなかった。しかし終章に入ってから、その印象は大きく変わった。「どうやったらドラマティックに描かないで済むか」ということを意識して、”悲劇”にならないように抑制されていたが、最後の最後に大きく弾けた。また、フォークからニューミュージックの時代にかけての音楽変遷史としても優れた作品である。2012/09/21