出版社内容情報
「自分が世界一の監督だとは思わない。しかし、私以上の監督がいるとも思わない」世界で最も注目を集めるサッカー指揮官の常勝メソッドを、イタリア在住の日本人ジャーナリストが徹底分析。
内容説明
バルセロナ、ポルト、チェルシー、そしてインテル。欧州強豪クラブで結果を残し続ける名監督は、いかにしてイタリアを征服したのか。1年間の軌跡を追う。
目次
第1章 モウリーニョ見参
第2章 イタリアという洗礼
第3章 4‐3‐3の挫折
第4章 イタリアでの飛躍とヨーロッパでの躓き
第5章 最も長くナーヴァスな2週間
第6章 スクデットへの道
著者等紹介
片野道郎[カタノミチオ]
ジャーナリスト、翻訳家。1962年仙台市生まれ。東京都立大学人文学部卒。1995年よりイタリア、ピエモンテ州アレッサンドリア在住。海外サッカー専門誌を主な舞台に、ピッチ上で起こる純スポーツ的な事象にとどまらず、その背後にある社会・経済・文化にまで視野を広げ、イタリアサッカーの魅力と奥深さを多角的に伝えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anco
9
ジョゼ・モウリーニョ監督がイタリアの名門クラブで迎えた、シーズン1年目を記した一冊。「自分が世界一の監督だとは思わない。しかし、私以上の監督がいるとも思わない」という言葉には、これまでに積み上げてきた実績と、全員をリスペクトする一方で何に対しても恐れを抱かない、リスクを冒すという彼の人生哲学が表れていました。イタリアという現実に最適化するための変化の実行。選手を守るために見せる会見での攻撃的な姿。一方でトーク番組では、挑発的な質問に対してもエスプリに富んだ受け答えをするなど、人間的魅力に表れていました。2015/02/13
coolmonster
6
「モウリーニョ・ミーツ・セリエA」。モウリーニョがインテルの監督となった2008-2009シーズンのインテルとモウリーニョのセリエAでの奮闘を追った本。この優秀な監督のチームマネージメントとマスコミ対応について追跡した本の中では抜群に読みやすい。この翌シーズン、彼は欲しい選手を獲得し、チャンピオンズ・リーグを含む3冠を獲得している。現在は、再びチェルシーでソリッドなチームを創り上げ、プレミアとCLでの優勝を目指しているが、彼が今後も優勝請負人として、タイトルを獲得し続けるのか、興味は尽きない。2015/02/16
Attyaaaaan107
2
グアルディオラの本を読む前に彼と対極にいるであろうモウリーニョについて詳しく知るために読んだ。本書ではモウのインテル一年目が描かれており彼の性格の一端が垣間見える。彼がとてつもない努力と情熱で出来ていることがよくわかった。よりモウの戦術に特化した本があれば読んでみたい。それにしてもバロテッリとアドリアーノとイブラヒモビッチが同じチームにいるって、、、。笑2018/05/30
yuya
2
モウリーニョのインテル時代の1年目を振り返ったノンフィクションでした。片野さんは僕が中学生の頃ワールドサッカーダイジェストを買っていた時によく拝見したお名前で、将来は片野さんみたいになりたいと思っていた方でしたが、改めてその筆致力は素晴らしかったです。それからなんといってもモウリーニョ。今は昔と比べると大人しい印象を受けますが、当時荒れ狂っていたのを思い出しました。ただ一方でサッカーに対する情熱、考えは並外れたもので、一度是非お会いしてみたいです。2017/09/04
pixy
2
今シーズンも様々な騒動を巻き起こしながら結果を出したモウリーニョ。自身の原理原則に従う姿勢。環境にアジャストさせるために、自身の確固たる方法に変化を与えることも厭わない点、まさにプロフェッショナル。加えて売られた喧嘩は買う人間臭さ、人を惹き付けて離さない人です。2012/05/05