内容説明
どんぐの哀切なる叫びを美しくもナンセンスに語る傑作。ふたりのエドワードによるごきげんな絵本、第二弾。
著者等紹介
リア,エドワード[リア,エドワード][Lear,Edward]
1812年、ロンドン郊外のホロウェイ生まれ。イギリスの画家、ナンセンス詩人。リメリック詩(5行脚韻詩)に滑稽な挿絵をつけた作品を発表し、ルイス・キャロルなどに影響を与えた。1888年1月29日、サンレモで死去
ゴーリー,エドワード[ゴーリー,エドワード][Gorey,Edward]
1925年、シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表している。アナグラムを用いたペン・ネームを使い分けてたくさんの私家版も出版したため、熱狂的コレクターを生み出した。2000年4月15日、心臓発作のため死去
柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年、東京生まれ。アメリカ文学研究者。東京大学文学部教授。2005年、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
111
エドワード・リアのナンセンスな詩はそれ自体で面白いが、ゴーリーのイラストが付くと完璧になる。ゴーリーのモノクロームの緻密な線画から浮かび上がってくるのは、ちょっとだけ不気味でちょっとだけ可笑しく、ちょっとだけ哀しい独特の世界である。この絵本では、恋人の探すドングの哀感が、ゴーリーの絵によくマッチしている。でも滑稽な要素も十分に含まれていて、最後のページの絵を見た時は吹き出してしまった。2015/02/16
aquamarine
65
「ジャンブリーズ」の続編とでもいうべきか、ふるいでふなでしたジャンブリーズが立ち寄った場所でのお話。ジャンブリーズ・ガールに恋をしたどんぐ。彼らがふなでしたあと、大きな光る鼻を作って…恋の闇路をさまよい歩く。リア本人が大きな鼻に対して思うところがあったとのことだが、前作と違って物語は重くゴーリーの挿絵もおどろおどろしく迫ってくる。現代語訳も巻末に載っているが、これを絵本にするときに文語調にした柴田さんに脱帽。日本語の素晴らしさも改めて感じた一冊。2024/02/15
市太郎
65
ちょっと違うな、と思ったら、これは文がゴーリーではないようだ。文語調で書かれていていったい「どんぐ」って何だ? という所から、主人公の名前だと気づき、わかったようなわからないような感じで終わってしまった。お前、その鼻!?(笑)あとがきの訳を読んで細かい所は理解したけれど、そうとうなコンプレックスでしょうか。嫌いな所も嫌いだ、嫌いだ、といっている間に極めちゃってふぇちになってしまうというのは少し違いますか。僕のコンプレックスも逆手にとって輝ける日を夢見て。2015/04/14
keroppi
63
【エドワード・ゴーリー誕生日読書会'19】「ジャンブリーズ」の次に読んだ。この本にもジャンブリーズが登場する。ジャンブリーズ・ガールに恋焦がれるどんぐ。文語体で綴られる物語は、「ジャンブリーズ」と打って変わって重い。鼻から漏れる光は、どんぐの狂おしさ。2019/02/21
マエダ
63
これはもう難しすぎてついていけない。2016/05/19